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2022年11月21日 (月)

新しい自分に向き合う生徒

★窓の外をふと眺めると、朝の雨模様はいつの間にか快晴に変わっていました。朝礼で司会の主幹が、パウロの雨は雨で大好きですと語っていましたが、私もそう思います。しかし、快晴の空は空でまたいいですね。しかし、そんな快晴を目にしてすべて世はこともなしみたいに何も悩まない私は、いつのまにか歳をとり過ぎたのかもしれません。

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★というのも、しばしばパウロの生徒に話しかけられますが、生徒たちの眼の奥には、もどかしい自分を何とかしたいという炎が見え隠れしているからです。

★そんな生徒に出会うと、たしかに、私も若い頃は、青空を眺めて、かえって不安を感じていことを思い出しました。谷川俊太郎さんの詩に「もどかしい自分」というのがあります。谷川俊太郎さんの詩は、常に光と影の両方が混在していますが、最終的にはふっ切る何かがあって若い時代は勇気をもらっていました。この詩もその一つです。一連だけご紹介しましょう。

自分が無限の青空に吸い取られて

からっぽになっていく

何かに誰かにしがみつきたいのだけれど

分からない どこに手をかければいいのか

子どこのころとは違うさびしさ

置いてけぼりの頼りなさ

でもかすかな楽しさもひそんでいる

これは新しい自分かもしれない

(「たったいま」講談社青い鳥文庫)

★得体のしれない不安を抱きながらも、見つけたものに挑んでいる生徒。それぞれに苦悩しながらも、踏ん張っているけれど、ときとして、弱音を吐いたり、パニックになったり、そんなとき仲間や教師がいてくれる。いっしょに走ってくれる。そんな中にあって、高3の今ごろ、ようやく自分に正面から向き合えるようになって、未来の自分がいるかもしれないと目の奥に星の輝きを魅せる生徒がでてきます。

★もちろん、不安はまだまだ続くでしょう。でも、不安だけではなく、不安の中にありながらも希望の光を灯し続けられる自分の存在の重さを感じとって、卒業して欲しいと思うし、そうなるように先生方は対話を続けるでしょう。

 

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