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2022年10月 2日 (日)

教育の質の高い中身を選択する時代(10)高校受験情報誌「my SPECIAL ONE」の巻頭座談会の意味⑨希望の私学論

★今回の巻頭座談会で、北一成さん(首都圏模試センター取締役・教育研究所長)が8番目に振ったのは、北さんご自身でした。北さんは、首都圏の私立中高一貫校をリサーチし、数々の情報誌を手掛けてもうすぐ40年になります。個々の私立学校の3ポリシーの取材、インタビューを積み重ねてきました。同時に明治維新以来の教育制度の研究もし、その日本の教育の歴史的経緯を目配りしながら、現代的教育課題を見出しています。そして、その課題を私学の先生方に寄り添い、いっしょにクリアする支援をしてきました。だからこそ心の底から「希望の私学論」を提唱し続けてこれたのだと思います。

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★今回も私立中高一貫校の先生方と対話する中で、完全中高一貫校ではなく、高校入試も行っている一貫校の悩みに耳を傾けたわけです。中学受験において、保護者は偏差値と大学合格実績だけではなく、3ポリシーをよく比較考量して学校を選択するし、今回の高大接続改革や近未来社会のダイナミズムを見据えて学校選びをするようになりました。

★そのようなある意味パラダイム転換を促進したのは、北さんと山下さんによる未来社会に必要な資質能力を見出す働きもする新タイプ入試支援という仕掛けが大きな要因だったというのは、中学受験史に刻まれるほどなのです。多くの学校や受験業界を巻き込んだのですから。

★その一方で、高校入試においては、保護者は、中学受験の保護者と同じような発想で学校選択する心づもりはあるけれど、実際には偏差値や内申点という枠が、その向こうにある各私学の教育の魅力情報を見えにくくしている現実もあり、そこをなんとかしたいという先生方の思いに強く共感し、希望の私学論の新たな課題を見出したのだと思います。

★そこで北さんは山下さんといっしょに高校受験情報誌創刊プロジェクトを立ち上げ、その高校入試の悩みのリサーチを始めました。そのうちの一つが毎週行われた勉強会です。多くの学校や学校のステークホルダーが参加しましたから、そこでインタビューリサーチが行われていったのです。

★また、北さんのところには、多くの学校の先生方のみならず受験生の保護者、受験業界人の悩みが集まります。そして、耳を傾けカウンセリング、コンサルエーションを何十年も続けてきたのです。それゆえ、根本問題を心の中に秘め、それをどう私学と解決していくか考え、企画し、アクションを生み出してきたわけです。今回も勉強会と同じくらい多くの方々と対話を積み上げてきたと思います。

★そして、高校入試の課題を7つぐらいにまとめ、それをクリアするチャレンジングな私学の魅力教育情報を発信し、「希望の私学論」のバージョンアップを創出しつつあります。

★北さんのこのような編集者魂はどこから来るのでしょう。その大きな源の1つには、北さんの拠り所であるバレーボールという部活で培われたチームワークをベースにした個の輝きを尊重するスポーツマンシップにあるのではないかと私は感じ入っているのです。

★7つの高校入試の壁については、本誌を手に取ってぜひお読みいただきたいと思いますが、次回簡単にご紹介しようと思います。

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