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2022年10月 9日 (日)

サレジアン国際学園中学校高等学校 カトリック学校としての21世紀型教育

★今年、赤羽にある星美学園は、サレジアン国際学園と名称を変更し、共学校になりました。カリキュラムポリシーは、21世紀型教育を行うことを宣言。定員120名の生徒が入学しました。クラスは2種類ありますが、120名のうちインターナショナルクラスは62名、本科クラスは58名です。驚くべきは、インターナショナルクラスのアドバンストクラスはすでに35名入学し、英語力=思考力を発揮するレベルなのです。

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(写真は、首都圏模試センターのサイトから)

★首都圏模試センターが創刊した<高校受験情報誌「my SPECIAL ONE」>の特集「希望の私学セレクト20」でも紹介されています。今回GLICC代表鈴木さんが主宰するYouTube番組GWE(GLICC Weekly EDU)で、同校の募集広報部部長の川上武彦先生と本科クラス推進部部長の尾崎正靖先生にお話を伺うことができました。

★私がかかわってきたいくつかの真正21世紀型教育校では、C1英語×PBL型授業×STEAM教育×現代化リベラルアーツ教育は、共通教育基盤です。この基盤の上にさらに各校独自の教育が展開しています。

★今や「21世紀型教育」は一般名詞になっています。ですから、一般的に、グローバル教育とSTEAM教育を教科学習にオプション的にプラスしているレベルで、21世紀型教育だと言われています。21世紀スキルというのは、たしかに、ICTの枠組のなかで確立されてきていますから、そのようにイメージされるのも当然ですし、私が特許「21世紀型教育」を申請したわけでもないので、それはそれで時の流れだと思ってきました。

★しかし、川上先生と尾崎先生のお話をお聴きして、再び<真正>21世紀型教育校が誕生したと歓喜しました。しかも同校は、<新生>21世紀型教育校でもあると感じ入りました。新しく生まれるというのは、カトリック学校の面目躍如なのですが、どこが新しいと思いますか?

★真正21世紀型教育校は、キリスト教主義であろうとなかろうと、ゴールデンルールを共通理念としています。もともとゴールデンルールは、聖書の言葉なのですが、NY国連では、宗教や民族、性別などすべてを超えて共通するルールだとしていることもあって、人類共通のグローバル市民ルールだと認識しているわけです。

★サレジアン国際学園は、カトリック学校ですから、このゴールデンルールを果たすのは自然なことです。そして、もちろん、そのゴールデンルールは、同校にとってはあくまでマタイやルカの福音で語られている意味が込められていて、国連のいう意味と共通してもいますが、隣人愛と人類愛とでは、微妙な差異があります。

★そして、その微妙な差異は、越えがたい差異でもあるのです。その意味で、サレジアン国際学園は、新生/真正21世紀型教育だと感じ入りました。

★今日的な問題を象徴する言葉は、パンデミック・ウクライナ・気候変動であることは今や世界の人びとが身に染みて了解していることですが、その問題の背景に、人類誕生以来連綿と続いている世界の痛みがあることまでは、なかなか気づきません。

★しかし、エッセンシャルワーカーと呼ばれている人々の仕事の現場は、まさに世界の痛みに向かい合い、必死に癒すべく尽力されている拠点です。ここでは欧米ではサマリア法が適用される場です。残念ながら日本の法律には、このサマリア法は法律にはなっていません。

★それゆえ、現段階では、教育によって生徒がそのことに気づく環境を設定する必要があります。それがサレジアン国際学園では設定されているのです。

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★本科クラスでもB2英語力をつけるのだそうです。探究ゼミナールをベースにする骨太の思考力や発信力が培われていきますから、インターナショナルクラスのみならず、本科クラスからも海外大学に進学することが可能です。

★海外で学ぶことの本意は、文化を支えている普遍的な法(キリスト教では、黄金律と律法を分けています)と日本の法の違いを感じ取ることでもあります。欧米では、法とは、法律を含む、思考や判断、行動などのクライテリア・マインドです。

★このクライテリア・マインドを認識できるからこそ同校が掲げる世界市民が育成されるのです。英語力があればグローバル市民になれるわけではないのです。まして、世界市民の育成には、遠い道のりです。

★それゆえ、サレジアン国際学園が引き受けたミッションに希望を感じました。

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