世界大学ランキングの考え方
★大学ジャーナル(2022年10月15日)では、毎年恒例の世界大学ランキングの記事が掲載されていました。<「THE世界大学ランキング2023」発表、東京大学が4ランクダウンで39位に>がそれです。この世界大学ランキングは、日本の大学のランクの上下で一喜一憂するために活用するのではなく、日本の学生が、one earthの視点で進路選択ができるようになるための参考データとして活用する方がポジティブだし、生産的です。
★記事には、10位以内の大学が並んでいます。
1位オックスフォード大学(イギリス)
2位ハーバード大学(アメリカ)
3位ケンブリッジ大学(イギリス)
3位スタンフォード大学(アメリカ)
5位マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
6位カリフォルニア工科大学(アメリカ)
7位プリンストン大学(アメリカ)
8位カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
9位イェール大学(アメリカ)
10位インペリアル・カレッジ・ロンドン大学(イギリス)
★そして、日本の大学については、こうあります。
日本では、世界39位の東京大学、68位の京都大学に続き、201–250位に東北大学が前年と同じく上位3校となった。これに251-300位の大阪大学 (前年301–350位) 、301-350位の名古屋大学 (前年351–400位)が続き」、それぞれ2021年から1バンドランクアップした。
★つまり、この大学の入学者数は、ざっくり15000人として、2022年の日本の大学入学者総数のシェアは2.4%。
★この5大学に入ろうとすると、狭き門なのは当然。
★そこで、世界大学ランキング350位くらいを射程にすると、選択肢が増え、かつ5大学よりも世界大学ランキングが上位の大学に入学することも可能です。
★日本の大学が788校(2021年現在)だから、その約44%に占めるのが、世界大学ランキング350位までの大学。
★ランキングがよいかわるかは、ここでは論じないとして、日本の5大学に行けない場合、世界の350大学に射程を広げてみれば、世界で活躍できるモチベーションが高くなるし、5大学に行くより、ずっと世界で活躍する可能性は高い。グローバル時代あるいはユニバーサル時代。日本の大学788位のどこかではなく、世界の大学の350校のどこかを選ぼうと考えると気が楽になるでしょう。
★そして、そのための学びも楽しくなります。
★世界大学ランキング100位以内だと、英語は英検で1級レベルが当然だけれど、それ以外だと準1級または2級でもなんとかなる。もちろん、TOEFLやIELTSなど必要なスコアはとらなくてはならないから、そのための勉強は厳しいけれど、高2までに2級ないしは準1級を取得していれば、高3からなんとかなるはずです。
★そして、何より大事なのは、ボランティアの体験ですね。大学入学のためにボランティアをやるのは、動機がよろしくないという人もいるけれど、海外の大学や日本の総合型選抜で大学を選ぶ場合、必ずしも動機がよろしくないとはいえません。
★自分の進路がかなり確定している場合、その自己実現のためには、ボランティアが必要であれば、やるでしょう。
★しかもボランティアは、自分の意志が行動の駆動力になるわけですから、入学のためだとしてもその動機がよろしくないなどということは実はないのです。その価値観を否定するのは、別の価値観によって立っているからという理由にすぎないでしょう。
★英語と体験、しかも英語でも体験でも深い学びやクリティカル&クリエイティブシンキングは必要です。
★自己開示と自己変容型マインドを豊かにしながら学ぶ進路準備であれば、そのためにボランティアをやるのは全く問題ありません。
★すると、日本の生徒すべてにそのような学びは開かれています。
★それに、5大学に行く進路準備では、世界の大学への道は簡単には開かれないのに、その準備とは違う、英語と体験ベースの学びで、世界の大学は開かれてしまいます。もちろん学校の評定はある程度大事ですが、それはやる気になれば大丈夫です。
★そんな甘いものではないという方もいるかもしれません。どこが甘いのか私にはよくわかりません。教科学習の方がはるかにやりやすいし、レールが敷かれていますから安全ですが、VUCAの事態に対応できるのは、どちらかを考えれば、どちらが厳しく甘いかなどという比較発想があまり意味のないことが了解できるはずです。
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