聖パウロの探究の広がり
★聖パウロ学園は、まずは体験から始まる、あるいは体験を実感させる思考実験から始まる思考型授業(PBLを微分化したシーンイメージ)や探究ゼミが展開しています。
★なぜかというと、私たちはもはや小さくなった地球、つまり宇宙船地球号の乗組員で、山積している問題だらけの宇宙船をなんとかするための才能やテクノロジーや思考力、判断力、行動力を実装する必要があるからです。
★そして、そのためには、身近だけれど、宇宙船地球号の問題体験をして、多角的な問いを見出すことが必要です。体験は、参加者一人ひとりが全く違うものの見方・感じ方・考え方をしますから、そのシェアをすると途端に問いが生まれ、それが興味と関心のモチベーションを生み、そこから研究や未来への道が開けてきます。
(本日麻布大学で、大学生と協力して大豆ミートでつくった中華まんを販売しているパウロの生徒)
★この1人ひとり違うものの見方・感じ方・考え方こそ、その背景にその1人ひとりのオリジナルの才能が有ることに気づく糸口でもあります。
★聖パウロは、そのような体験をセッティングはしますが、問いは体験に参加した生徒自身が協力することによってデザインをしていくわけです。それでなければ、主体性は生まれません。
★そんな体験の1つが、麻布大学の食品生命科学科の先生方や学生の皆さんと連携(というよりお世話になりながら)している中華まんをプロダクトする探究ゼミです。
★麻布大学とは昨年から高大連携を結んで、中華まんを通して、マーケティングやプロダクション、SDGsなど多角的な視点を実装する探究ゼミが展開しています。中華まんの作成については、麻布大学のご紹介で東葛食品株式会社のみなさんにお世話になっています。
★売れる中華まんを作ることが目的の1つですが、そのことによって社会貢献がいかにして可能なのか?それが根底に流れるテーマです。
★マーケティングや経営学的な視点だけではなく、人が幸せになるには、フィジカル、メンタル、人間関係など総合的に学際的に探究していく必要があります。
★食の問題は、当然SDGsにもかかわります。探究ゼミの顧問伊東先生(入試広報部部長・企画戦略室室長)によると、今年は大豆ミートで中華まんをつくり、マーケティング的学びと食の問題を解決するきっかけづくりなどを目的にしているということです。とはいえ、まずは、大豆ミート中華まんをつくり、本日行われている麻布大学の文化祭で、学生の皆さんにサポートしていただきながら、販売することから始めています。
★本当に大豆ミートは売れるのか、売れるようにするにはどうしたらよいのか、食の問題を解決する背景があることは理解されるのか、まずは体験。
★ここに到るまでのプロセスは、麻布大学及び東葛食品株式会社でも善き体験をさせていただきながら歩んできました。学校の教科授業ではなかなか得難い体験です。最終的には人生を生きていて行く善き経験値となるでしょう。
★そして、この体験を通して、食品生命科学科の学問的入口に進んでいくようです。直接お世話になっている島津准教授は、人と動物の共生社会における“健康や食のバイオサイエンス”に貢献できるエキスパートの育成を目指しています。
★今回のパンデミックで、公衆衛生の問題が前面に出ています。私たちは、人間が自然と共生できる循環社会を創るのに、健康と食の問題を見逃すことができないことに大いに気づいています。健康と食の問題を見逃すと、健康被害や環境破壊だけではなく貧困格差や教育格差など社会の分断も引き起こしてしまいます。麻布大学との高大接続連携によって学んでいるパウロの生徒はそうならない未来社会をつくるエキスパートになって欲しいと思います。
★そして、今回この探究ゼミに参加しているメンバーは、学内の多くの行事や体験プログラムで大きな巻き込み力を増大させています。
★これは他のゼミ生にも言えることです。それぞれの問題関心を広め深め、それを全体でシェアしていくことで、men for others/with othersというスクールモットーを実現していくわけです。そういうコーディネートをしている先生方に、日々感謝しています。
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