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2022年10月 7日 (金)

3%の微差異に真理あり。学校説明会で見抜く3%の差異ポイント

★時代の精神の真理(本質というぐらいの意味)を見抜けるかは、従来と3%くらいの差異の領域に気づけるかにあります。受験市場において分かりやすい例は、開成の海外大学合格実績のうち3%は海外大学だということなのです。同校では、2013年から急にこの微差異の領域が開かれました。そこから、あっという間に各学校が、偏差値の高低にかかわらず海外大学進学を拡張しました。最初は、3%の穴だったのですが、そこが未来を拓くわけです。

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(20世紀型教育から21世紀型教育のパラダイムチェンジを聖パウロ学園は図のように考えている)

★未来を拓くと、THEの世界大学ランキングで250位くらいまでの海外大学に偏差値にかかわらず各学校から合格者がどんどん輩出されていくのです。東大ピラミッド型序列の日本の大学の合格は、私立中高一貫校の偏差値と相関があるのに、地球規模になるとその相関は消失してしまう。学校の偏差値ではなく、生徒1人ひとりの才能(資質能力とか表現はいろいろ)とスキルと信念によって、いきたいところに行ける時代です。これが20世紀型教育から21世紀型教育にパラダイムチェンジした意味をあらわす象徴的現象です。

★そして、その才能やスキル、信念を開発するには、思考力が大事なことはいうまでもないのですが、学校説明会で、きちんと上記の図のような知識と思考の関係をさらりと語っている学校は、3%くらいしかないと思いますが、そこに真理があります。そのような学校は、偏差値が高かろうが低かろうが、地球規模のユニバーサルリーダーが育つ環境があります。

★解なき世界だとかいう話は、あくまでレトリック(表現技法)で、本当に解がないわけではないのです。解決策は多様だけれど、VUCAの時代にあって、一般論ではなく、目の前の諸現象のファクトを見定め、その具体的状況にあったそれでいて世界に通じる最適解を創ろうというわけです。

★知識がなくては思考はできないとよくいわれますが、これも部分で全体を語るレトリックにすぎません。思考力が大事だよ程度です。私たちの身体を構成する大事な要素の一つは脳神経系です。前頭葉や海馬などどちらが重要だなどということはないのです。知識と思考は一方通行関係ではなく、相互関係で循環しているわけです。

★ただ小難しい話になるので、レトリックを使っているいすぎません。

★ところが、そのレトリックが実態だとショートしてしまうことは少なくありません。学校当局もそうなる場合がままあります。

★ですから、いつのまにか、一般選抜は知識型、総合型選抜は思考型、指定校推薦は内申型とステレオタイプな受験対策をやるという、人間の脳神経循環を分断する受験勉強がなされる場合があるのです。

★まったく馬鹿げています。教科学習なんていらない、探究だけでよいのだとか、探究なんか曖昧でわからないから教科学習重視でよいのだというような議論をしているところもあります。

★受験生・保護者は、そこはファクトチェックしてください。

★人間の身体脳神経系全体の循環は、自然と社会とマインドの関係総体の中でバランスをとる適合的複雑系でできているのです。それができていないからSDGsが立ちあがっているわけです。知識なんていらない思考力だとか思考力なんて知識がなくてはできないとか、AIが人間にとって代わるんだとかいうような循環やバランスを破壊するような言動は要注意です。

★とはいえ、レトリックとしてはありなのです。でも実態は違うのです。その真理をさりげなく表現している3%の学校を見抜く微差異に気づく視点が大切です。その視点を身に付けるのは難しいのでは?そうでもありません。自分の身体脳神経系全体の循環を切断するかどうかという感覚基準で見てみることで、ファクトチェックできる可能性があります。もちろん、この基準づくりの方法も1つの方法にすぎません。方法は多様です。

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