ドネラ・プロジェクト(03)中村桂子さんとイノベーション・ジャパン2022と総合型選抜
★学問する人のポータルサイト「トイ人」は、総合型選抜に挑戦する高校生には参考になるサイトです。どいう点で参考になるかというと、専門的な学問の役割が変わってきたということがイメージできるし、総合型選抜の時点で、学問そのものについて入り込む必要はまだなく、その新しい役割を担っている学問の前提を自分の生き方の視座とすることの重要性に気づくことです。たとえば、ドネラ・メドウズと同時代人の中村桂子さんの連載は、文系理系関係なく読んでみてはどうだろうと思います。
★それから、今実施されている「イノベーション・ジャパン2022~大学見本市&ビジネスマッチング~Online」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)」もとても参考になります。
★中村さんの連載もイノベーション・ジャパン2022も、ドネラの文脈であるSDGsという発想を受け入れていますから、2030年問題に直面する今の高校生・大学生にとって身構え、クリアする発想とアクションを洞察する貴重なリソースになります。
★中村さんの連載は読むことができるし、イノベーション・ジャパン2022年は無料で視聴できます。もちろんこのイベント自体は、かなり専門的なので参加者の研究内容や、大学の研究とマッチングさせたいと企図して参加している産業の事業内容の一覧を読み解くだけでも大切な気づきを得るでしょう。
★中村さんの発想やイノベーション・ジャパン2022で行われている研究の根っこには、「リアルな問題発見」があります。その問題解決のためには、才能と技術と寛容性が欠かせません。寛容性があると、リアルな生活者の問題に気づくものです。その気づきは、自己の根っこにある才能を気づかせてくれるでしょう。そして、その才能を生かすには多角的な技術が必要になります。
★それから、中村さんが語る「世界観」が大事ですね。中村さんは、人間というものは、古代から現代、未来にあって、生き方という物語を創っていくものだと。現代にあって、その物語を紡ぐことは、「世界観」という言葉に置換えてもよいと。そして、哲学者大森荘蔵の言葉を引用しながら、次のように語っています。
「自然をどう見るか、生活をどう見るか、そしてどう生活し、行動するかである。宗教、道徳、政治、商売、性、教育、司法、儀式、習俗、スポーツと人間生活のあらゆる面が含まれている」と哲学者の大森荘蔵先生から教えていただきました。生き方を組み立てると言えばよいでしょうか。
★やはり、ドネラ・メドウズとシンクロしていますね。大森荘蔵の考え方は要素還元主義ではなく、関係総体主義で、ドネラのシステム思考と響き合います。
★このような世界観を才能と技術と寛容性を有した生徒が紡いでいく。生徒1人ひとりの才能が注がれる関心事は、違いますから、多様な新しいイノベーションが生まれる。ただし、それをキャッチできる産業がないとアクションを実現できない。
★だから、どのような産業があるのかリサーチすることは大事。なければ、新しく創る。そうすると産業構造自体も変わっていく。学問の役割はここまで広がっています。
★そんな人間育成の出発点が「総合型選抜」だといいなあと思います。かりにそうでなくても、「総合型選抜」という場をそのような人間力形成の場として活用すればよいわけですが。こうなって欲しいなあと発信していくうちに、そのような動きは当然だという大学がたくさん出てくるような気がします。実際そういう動きになっていると思いますが。
★ドネラ・プロジェクトとは、そんな人間力を育成することにパッションとコンパッションを抱いている方々(本ブログでは初等中等教育の先生方が中心ですか)を探して、ここにメモしていこうという目的も一つです。
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