« 2030年問題はひたひたと迫る 教育出動必至。 | トップページ | 変わる合判模試の入試情報保護者会 超電導思考の北岡氏の仕掛け »

2022年9月 3日 (土)

聖パウロの伊東先生のミッション 学園の教育の中に「普遍的教育」を内在させ、世に普及するアクションプラン

聖パウロ学園の入試広報部部長であり企画戦略室室長でもある伊東竜先生とGLICC代表鈴木裕之さんと対話しました。とはいえ、伊東先生は私の同僚でもあるので、今回は私はときどきコメントするだけでした。鈴木さんの名ナビゲーター手腕あるいは翻訳・通訳的フィドバックで、聖パウロ学園の教育や伊東先生が挑戦しているその背景にある本質的・普遍的教育の模索を明快に映し出してくれました。本当にありがとうございました。

Gwe_20220903093301

GLICC Weekly EDU 第93回「聖パウロ学園:偏差値では測れない複眼思考型教育~すべての生徒が才能者」

★今回、伊東先生は、第一部で、入試広報部の側面から聖パウロ学園の教育のエッセンスを語りました。ぶんび両道(分かりやすさ美しさの両方を統合する)の信念でいつもの説明会の話を圧縮・変形した新たなスライドを作っていました。また、生徒が創った3分間動画、1分間動画も交えて語りました。

★具体的に写真なども交えながら語り、それを幾枚かの図で可視化していました。

Ito1_20220903094701

★たとえば、上記のスライドは聖パウロ学園の教育の全貌をコンパクトにまとめています。その背景にある「複眼思考型教育」は第2部で説明がありました。

★スライド自体は圧縮されていたのですが、鈴木さんのタイミングのよい問いかけやフィードバックで、対話が盛り上がり、第一部だけで1時間26分(1時間50分中)になりました。そのあと第2部で、その「複眼思考型教育」について話が展開されました。

★伊東先生の話は、授業やワークショップ、探究ゼミで実際に行ったものをメタ化(メタローグ)したものですから、すべて、体験済みの話でした。その体験を私などとの日々リフレクションといういう対話(ダイアローグ)を通じて、メタ化(メタローグ)のレベルに持っていっています。

★この第2部の部分は、説明会では話されません。今MM(数学科ミーティング)で、メタローグありきではなく、各教科の体験の中で、いかに教師や生徒が、複眼思考のメタ的基礎(メタローグコンセプト)をシェアしていくかという対話を毎月定期的に行っています。

★伊東先生も数学科で、数学科主任の松本先生と協働しています。そして、企画戦略室室長として、それを広げるクションプランを実行しています。

★シェアはあくまで、ダイレクトにではなく、インダイレクトに進み、仲間が気づいていく過程を創るのが伊東先生の戦略手法です。これは生徒においても同じです。ダイレクトというのはどうしても伝達に終わります。インダイレクトは化学反応を生む傾向があります。

★教師も生徒も内面の中で気づきとケミストリーが起こることが本質的なことでしょう。

★聖パウロのキャンパスは、広大なパウロの森そのもので、そのパーツとして一体化ししている小さなキャンパスがあるという感じです。そして、先生方が自然と学校と1人ひとりの才能が循環するチャレンジをしているのが、伊東先生の話から伝わると思います。

★日々、世界は、ひしひしと迫る危機感、不安をかかえています。2030年問題はたしかに憂鬱です。しかし、なんとかそれを乗り越えていく勇気と信念をもって複眼思考をして判断し行動する人間力を身に付けたい。それはパウロ生だけではなく、日本の生徒、いや地球規模で身に付けて欲しい。いまここで、伊東先生をはじめとする同僚は、まずはパウロ生と共に試行錯誤しながらチャレンジしています。そして、伊東先生は、それがやがて他の学校の先生方とも互いにシェアできるアクションプランを考え遂行しています。それがミッションです。

|

« 2030年問題はひたひたと迫る 教育出動必至。 | トップページ | 変わる合判模試の入試情報保護者会 超電導思考の北岡氏の仕掛け »

創造的才能」カテゴリの記事

21世紀型教育」カテゴリの記事

創造的対話」カテゴリの記事

PBL」カテゴリの記事

高校入試」カテゴリの記事

聖パウロ学園」カテゴリの記事