サレジアン国際学園世田谷(2)丁寧にはじめて大きく成長するPBL
★サレジアン国際学園世田谷の教務部長村井先生は、“PBL”について話されました。2017年から2019年にかかて改訂された現行の学習指導要領は「主体的・対話的で深い学び」をベースにした授業を求めています。この授業は、現場ではAL(アクティブラーニング)あるいはPBLと呼ばれています。経産省では、未来創りの学校や教育を実現するためにPBLを産・官・学を巻き込んで推進しています。しかしながら、ALにしてもPBLもその内容やシステムは、各学校や教師によって様々です。学内で全教員が行うのか出来る教員が行うのかも学校によってバラバラです。
★ところが、サレジアン国際学園世田谷は、サレジアンスタンダードともいうべきPBLを教員一丸となって議論や研修を通して形成しているというのですからさすがです。
★もともと、多様なボランティア活動が盛んです。ボランティアとは自由意思で行うプロジェクトですから、すでに「主体的・対話的で深い学び」としてのプロジェクト活動は行われてきたということです。
★ボランティア活動を通してのプロジェクトというのは、とても大切な伝統です。というのも、PBLは、まずはやってみようというところからスタートするタイプもあります。あるいはいきなりBig Questionからはじまるものもあります。
★いきなり未知の世界に直面するので、それをおもしろいと思う生徒と不安や恐怖を感じる繊細な生徒もいます。
★その点、ボランティアの経験をいかし、最初は丁寧に足場づくり(Scaffolding)から始めるステップになっています。ボランティア活動は、最初は信頼関係をつくるところから丁寧にはじめます。ある程度の情報としての知識を共有することはポイントです。それは共通言語づくりにもなるからです。そのことがサレジアンスタンダードになっていると感じました。
★足場ができればいよいよトリガークエスチョンです。
★Big Questionですから、足場があることによって、いろいろなアイデアやそれに伴う問いが生まれてきます。その問いの連鎖が多角的なものの見方を生み出し、最終的にはBig questionに行き着くはずです。
★このように、生徒が丁寧な足場づくりからはじめて、大きく成長するサレジアンスタンダードのPBLは、受験学力以上の資質・能力を生み出します。そのことについては、村井先生は、ボランティアというプロジェクトの経験から確信をもっていました。
★また、村井先生のお話に耳を傾けて、学問的にも効果が見込まれる幾つかの学習理論が結合されていると感じました。PBLイノベーションが日々学内の対話から生まれているのでしょう。詳細はGWEのYoutubeをぜひご覧ください。
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