教育の質の高い中身を選択する時代(06)高校受験情報誌「my SPECIAL ONE」の巻頭座談会の意味⑤
★今回の巻頭座談会で、北一成さん(首都圏模試センター取締役・教育研究所長)が4番目に振ったのは、立石哲也さん(個太郎塾北赤羽教室・浅草教室室長)。立石さんは、ご自身で個別指導塾を経営していると同時に、首都圏模試センターの個別指導CPPリーダーとしても活躍しています。つまり、自分の塾だけではなく、多くの個別指導塾の市場を盛り上げる活躍をしているわけです。塾の先生、塾の経営者、マーケティング・コンサルタントというマルチプレイヤーです。
★立石さんは、セミナーや会議では、いつもラディカルなトークで、多くの人の慣習的な発想や固定観念をゆさぶる衝撃波を放ちます。しかし、驚かして終わりではないのです。気づきを生み出して幸せな雰囲気を作ったり、驚き不安がる人にはちゃんとフォローをする愛情があります。熱情と愛情とレトリックの人です。リーダーのモデルですね。
★今回も、「学校選びにあたっては、まず偏差値と内申を考えないでいただきたい!」と放ちます。何言っているんだ、考えないわけにいかないではないかとムカっと来る人もいるでしょう。そんなことできるのと不安がる人もいるでしょう。
★しかし、この話の背景には、「推論のはしご」というメンタルモデルの罠の論理が隠れています。
★大概の場合、私たちは、「私の信念は正しい」「真実は明らかである」「私の信念は現実に基づいている」「私の選んだ事実は、本当の事実」である」というところから出発します。しかし、それが思い込みだったら、どんなに論理的に思考しても、どんどんはしごを登っていくうちに最終的には誤謬の地点に登り立ってしまいます。
★だから、立石さんは、偏差値や内申はいったんかっこにいれて、その限界を外して学校を眺めてごらんということなのでしょう。
★それは部活にも言えますよと。最近部活のあり方は、学校の働き方改革で、かなり様子が変わってきています。
★自分がどのような部活のあり方を望み、高校にあるその部活が、自分の部活のあり方とマッチングするかどうかは確かめなさいと。
★学校選びは、推論のはしごのパラドクスに陥らないようにしなさいと。立石さんのレトリックの背景には、冷静なロジカルシンキングが働いています。論より証拠、立石さんは思考コードの達人です。
★学校選択のための思考様式のモデルになると思います。
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