« トランジション教育型学校(5)コア教育機能のクオリティ A軸 | トップページ | トランジション教育型学校(7)コア教育機能のクオリティC軸 と 3タイプの割合 »

2022年9月22日 (木)

トランジション教育型学校(6)コア教育機能のクオリティ B軸

★コア教育機能のクオリティが、B軸タイプというのは、コア探究型体験と幾つかの教科授業が循環している段階に進んでいることを示す。教科授業で思考コードのB軸がレベル3まで到達すると、コア探究型体験と教科授業を結び付けようとしなくても、自ずと循環し始める。

B_20220922011601

★もちろん、コア探究型体験プログラムも見学型体験だけではなく、自ら新しいつながりを見出す調べ学習から検証エビデンスを見出す広がりというか深さに移行する問いを自ら発見し、その新たな問いを調べるというより検証する段階がB3レベル。

★問題解決のアイデアに到る一歩手前だが、問題解決のアイデアが生まれる前の地道な探究がなされることは大学など研究機関に進むとき、あるいは経済学・経営学におけるマーケティングに進むときの基盤づくりになる。

★A軸は、いわゆる受験学力=基礎学力の基盤づくり。

★B軸は、研究に必要な意味でのリサーチや仮説検証の基盤づくり、研究の足場づくり。研究の基盤作りは、大学に行ってからでよい。というか、時間的にはそこに行き着く生徒は少なく、総合型選抜も研究の資質能力という素養があれば十分だろう。

★では、C軸は?次回考察しよう。

★なお、コア教育機能がB軸レべるになると、バッファー教育機能とのシナジー効果が生まれ始めるため、海外大学進学準備は、一部の生徒だけではなく、学内全体に国内外の進学準備の射程が共有されるようになる。

★もし先進的教育環境に、海外大学とのAP連携や海外の高校とダブルディプロマの連携が可能なものになっているとしたら、国内外両方の進学準備は、学校の取り組みとして明快に表現されたことになる。この先進的環境を導入できるのは、実はコア教育機能がB軸タイプに進化していなくてはならないのだが、最近では、このような先進的教育環境が最初にできて、A軸タイプがB軸タイプに進化するというケースもある。

★環境から整備される場合は、経営的判断が必要だが、コア教育機能のB軸進化が優先すると、現場力のパワーアップがすさまじく、実は先進的教育環境のグローバルキャリアプログラムが自前でできるコンパクトスクールになる可能である。

★この段階だと、海外大学の世界大学ランキング100位から250位だと特に外部団体や塾に頼らず、道が開ける。これでも、十分ハイスペックな学びなのだが、日本は、なぜか世界大学ランキング10位くらいにはいる学びでないとハイスペックな学びでないと幻想を抱いている自虐性があって学校当局としては困惑するだろう。

★いわゆる日本の御三家は、世界のエスタブリッシュスクールと学校全体としてコミュニケーションができない超優秀な特異点で、世界標準としてモデルにする理由はないが、なぜか国内ではまねたがる私立学校が30%はある。学歴社会製造装置として、そこらへんは社会学がすでに分析しているところである。

|

« トランジション教育型学校(5)コア教育機能のクオリティ A軸 | トップページ | トランジション教育型学校(7)コア教育機能のクオリティC軸 と 3タイプの割合 »

創造的才能」カテゴリの記事

21世紀型教育」カテゴリの記事

中学入試」カテゴリの記事

大学入試」カテゴリの記事

創造的対話」カテゴリの記事

創造的破壊」カテゴリの記事

思考コード」カテゴリの記事

教育イノベーション」カテゴリの記事

PBL」カテゴリの記事

高校入試」カテゴリの記事

トランジション教育型学校」カテゴリの記事