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2022年9月23日 (金)

トランジション教育型学校(7)コア教育機能のクオリティC軸 と 3タイプの割合

★TQschoolの教育機能のうち、コア教育機能のクオリティを思考コードを参照基準としてみているわけであるが、東京の私立中高一貫校179校のA軸タイプ、B軸タイプ、C軸タイプの分布を調べてみた。独断と偏見の振り分けであるが、傾向は見えると思う。

Photo_20220923020201

(A軸タイプは、学びの広さ深さがA1~A3の範囲で濃淡がある。B軸タイプは、A1~A3、B1~B3の範囲の濃淡がある。C軸タイプは、A1~A3,B1~B3、C1~C3の範囲で濃淡がある。たとえば、C軸タイプで、A1~C3まですべてカバーしているところもあれば、B1・B2・C1・C2の範囲に限定されてるところもある。)

★東京私立中高一貫校の中に、「受験指導型学校」は当然ながらない。なぜなら、バッファー教育機能である体験プログラムは程度の差こそあれどこも充実しているからである。また、先進的教育環境もなんらかの先進的環境をセッティングもしているからである。

★したがって、内容の違いはあるが、構造的違いはない。すると、やはり、コア教育機能の3つのタイプは学校の特徴を鮮明に表す。のはずだが、ここの分析は、受験情報シンクタンクでも教育関連シンクタンクでもまだなされていない。

★さて、C軸タイプだが、イメージ図は次のようになる。

C_20220923021201

★コア探究型体験プロ五グラムとほぼすべての教科授業がつながっていて、知の循環が起こっている。あるいは化学反応が起きている学校である。

★このタイプは、探究か教科かという形の違いはあるが、T字型とQ字型の学びがどちらの授業でも行われているため、つながるし、それを学校が意識して、学校として取り組んでいる。

★もし教科授業までPBL型授業を貫徹させているとしたら、思考コードA1~C3までのすべての領域を教科と探究型体験プログラム循環の中で行えている。スーパーハイスペックの深い学びが行われていると言えるだろう。

★しかし、教科授業はPBLスタイルでなくても、問答型でも、C軸対応は可能である。ただし、そのときは、A1~C3まですべてをカバーしているわけではない。だから、タイプに分けたが、そこに3つのレベルでさらに分析をするとクオリティの差異がもっとはっきりする。が、そんな分析は、各学校のフィールドワークをする大規模なリサーチが必要で、現状それは不可能である。インターネットで収集できる情報では、ざっくり3タイプにわけるところまでである。

★なお、クオリティといっても、高い低いではなく、どの質感を好むかというだけであって、そこは価値自由である。本日のGWEで、C軸タイプ40校については、ご報告したい。クオリティのランキングなどはないが、C軸タイプのTQschool(トランジション教育型学校)の中に、2030年問題を乗り越える未来型学校がある確率が高いからである。

★C軸タイプの学校は、進路指導が東大ピラミッド型ではなく、国内外大学開放型であるということもいえる。

★なお、勤務校聖パウリ学園は、中学は設置していないが、C軸タイプである。ただし、現状は、A1~C3すべてをカバーはしていない。もちろん目指してはいるが。

 

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