SDGsによる認知率と内容理解率のギャップモデル ハートフルからブレインフルへ
★<電通 第5回「SDGsに関する生活者調査」レポート 2022年4月27日>をもとに、ざっくり傾向がわかるグラフを作成。SDGsの認知率と内容理解率のギャップがわかります。そして、これはSDGsに限らずほとんどの物事の認知率と内容理解率のモデルとして活用できると思います。認知は広まっても内容理解の深まりには温度差があるのは日常的な感覚だからです。それがSDGsという特殊でありながら地球市民に共通する取り組みでもあるので、なおさらモデルとして少しは妥当性があるでしょう。
★SDGsは2015年に国連で採択されてから、8年経過しています。6年目にして認知率は急増します。その間、認知率を広めるために、国レベルだけではなく、企業やNPO、学校、市民などが、それぞれ多様な認知活動のキャンペーンアクションを拡大していきました。
★その準備が、世界同時的なパンデミックの拡大で、結果的に実を結んだカタチになっているのが、上記のグラフです。
★認知率とか内容理解率などというツールは、いわゆるマーケティングのツールですね。市場で認知率をどうあがるのか。ニーズを読み解くマイニングをしたりします。そして、そのニーズに合わせて、共感する内容理解の広報をする。といった具合でしょうか。
★そのニーズは、最近ではSDGSに象徴されるように、社会的問題を回避したり解決する欲求というものが、多くなっています。
★ついこの間までは、学歴社会の中で、偏差値競争、優勝劣敗競争を繰り広げ、成功者になるためにどうするかというニーズでした。
★もちろん、今もそれはあります。SDGsの内容理解度がざっくり30%ですから、70%以上の人は保守的なニーズを持っています。ただ、100%でないということが大事ですね。
★内容理解といっても、どの程度のものかは実際にはわからないし、理解したからといって、支持しているとは限りません。
★認知度を上げる、理解を広げる、支持率を大きくする。
★それにはどうするか?自分事の関心度を高め、好奇心を旺盛にすることを高めることが今求められています。
★つまり、物事のブランディングの駆動力は何かです。2015年までは、マーケティング、大企業権威みたいなものが駆動力になってきました。しかし、SDGs採択以降は、多くの人が自分事としての関心度・好奇心度を上げることが駆動力になってきています。
★それゆえ、ここ数年、体験型イベントが増えてきたのですが、その体験にVUCA的な危機意識を前提にして、それを払拭するにはどうしたらよいのか?その解決体験が、いろいろな領域で展開されてきました。
★気候変動、戦争、公衆衛生といった三大問題が、今の危機感の前提です。SDGsに取り組む企業が多いのも納得です。
★ですから、企業などの団体は、今や利益を上げることが社会貢献に役に立つというかつてのコンセプトとは違い、さらに利益即社会貢献というソーシャルな活動がブランディングの駆動力になってきたのです。
★そして、それはさらに自分事としての関心と好奇心を生むことにつながるというか、「利益即社会貢献即自分の関心事」というトリニティドリブンがブランディングになってきました。
★しかも、リアル体験だけではなく、オンライン体験も増えてきましたし、オンラインだけではやはりリアリティがないので、次にはメタバースの世界になっていくでしょう。
★そのときに、ハートフルな今までのコミュニケーションではなく、ブレインフルなコミュニケーションが必要になります。AIと脳科学が、DXの次にきます。
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