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2022年7月14日 (木)

聖パウロ学園 入試広報をする教師はTRUST ACTIVIST

★この時期は、私立高校の教師が、中学訪問をする一期目のシーズンです。多くの私立高校が、通学圏の中学校を訪問し、生徒募集のために、自分の学校の教育の魅力を伝えに走り回ります。勤務校の聖パウロ学園もその例外ではありません。すべての教職員が手分けして中学訪問をします。

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★入試広報部だけでは回り切れないので、期末のあとで一斉に中学訪問をする日を決めているわけです。小規模校ですが、いろいろなエリアから生徒が通ってくれます。そのため、一斉に中学に向かいます。

★もちろん、ふだんから、授業や教育活動の合間を縫って、入試広報部のメンバーは中学訪問をします。

★今回も一斉に回る日の前に、入試広報部のメンバーはすでに動いていました。そして、そこで得た情報、つまり中学の教師が知りたい情報を集め、それをまとめた「Paul News」を持ち寄り、すぐに国語科主任で教育イノベーション委員長であり入試広報部のメンバーでもある高橋先生が、キャンバというアプリで、簡易ポスターを創ります。

★中学の先生方も、多くの私立高校の先生方の訪問対応もあるし、急激に増えている新型コロナウイルス感染のこともあります。どうしても少ない時間の立ち話になることも多いのです。

★そこで、アイキャッチ的にパウロの魅力に気づいてもらえる情報を一枚にまとめてデザインするわけです。パンフレットはいろいろな情報がありますが、この簡易ポスターは、入試広報のメンバーが中学訪問をした際に、尋ねられた情報を優先的に集めています。

★こちらが伝えたいフォーマルな情報だけではなく、中学の先生方が優先的に知りたい情報を、その都度出力できるのも、いいですね。

★知りたいこと、現在の子どもたちの問題をいかに解決してもらえるのかという要望など一つ一つに対応していることを一瞬にして伝える表現を開発するのに広報部は一丸となっているわけです。

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(生徒の作品を解説してくれる高橋先生)

★このキャンバというアプリは、シンプルで使いやすいそうです。実際高橋先生は、授業の中でも活用しています。「言葉の特徴やバイアス」などについて、生徒がそれぞれ、キャンバを活用してミニポスターセッションをしていくのです。パウロの国語の授業は、編集やデザイン、哲学的対話など、多様な学びのツールや環境をファシリテートしています。授業技術がそのまま入試広報の活動にも拡張しているのは、なかなかおもしろい景色です。

★英語科は、教室空間の掲示を重視しています。空間が生徒に語りかけ、刺激するわけです。アフォーダンスという心理学の応用ですね。やはり、掲示物のデザインにキャンバを活用しています。

★教育イノベーション委員の高橋先生と情報の佐藤先生は、クロムブックを最大限に徹底的に活用することを授業で展開しています。他教科とも情報共有してパウロのICT教育のコスパの効果を高めています。

★信頼をつなぐマーケティングとそれを伝えるデザイン。ICTの新たな使い方が、私立高校市場におけるTRUST ACTIVISTが活躍するマーケティング手法を生み出しています。信頼づくりこそ市場の原点ですね。

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