私立高校進学フェアに参加しました。多くの発見をいただき、ありがとうございました。
★昨日は、私立高校進学フェアでした。勤務校の聖パウロ学園も参加させていただきました。首都圏模試センター及びその仲間のみなさま、ここまでくる準備本当に頭が下がります。また、すばらしい会場をお貸し頂いた駒込中学校・高等学校の先生方、心から感謝申し上げます。さらに、シン「高校受験情報誌」創刊のため(今回のイベントもその一環でした)、首都圏模試センターとその仲間のみなさまが、多くの学校の先生方を巻き込んで、毎週火曜日Zoom勉強会(プレも入れると10回以上!)を開催していただき、多くの知らない情報を教えて下さりありがとうございました。
★今回、高尾の山から勤務校の入試広報のメンバーが朝早くから(12時集合なのですが、荷物などを車に積んで、会場まで移動するには、9時には出なければならないのです^^;)それぞれ下山して参加させていただきました。北区を中心とするエリアから参加される受験生のみなさんが、高尾の学校の体験授業に参加されることはまずないだろうと思っていました。
★しかし、小学校から大学受験まである中で、高校入試においては、新しい試みはなかなかできない制度的条件があります。にもかかわらず、その中で、制度的枠内で創造的なチャレンジをしようという学校が14校も集まるのです。勉強しに行きましょう!と入試広報部部長の伊東先生が提案したので、そりゃそうだとなったわけです。
★実際参加してみて、非常に勉強になりました。それに、なんと、パウロのミニPBL授業に参加してくれた生徒もいました。もともと勤務校の選択授業で、1人でもいれば授業を行っていますから、少人数の参加でも何の違和感もありません。大いに楽しみました。といっても、私は見守っていただけですが。
★順天堂大学医学部の今年の小論文の素材は、2億5千年後のパンゲアプロキシマの図版でした。この図版をヒントに、ミニPBLの授業を展開しました。PBLの学びはT字型と一見結びつかない事象の結びつきを見つけるというQ字型の仕掛けをします。
★T字型学びとは、横に広げ、縦に深めていくというイメージです。Q字型学びとは、繋がっているサークルに、今まで結びつかないと思っていた事象がさらにつながるというイメージです。〇に\が結合するような感覚。
★T字型はダイレクトな情報を探究します。Q字型は、インダイレクトな情報についてなぜこれっ????というような感じで学びます。
★情報や事象や現象を前にしたとき、私たちは何か思うし、何か考えます。この事態を「思考」と呼んでいます。ですから、ハート形のポストイットと正方形型のポストイットを使います。思いはハートに、認知は四角にメモしていきます。そして、対話します。そのときポストイットを媒介にするとまた新たな発見が生まれやすいのです。ポストイットは触媒の働きをします。
★伊東先生が、ファシリテーターとなり、佐藤先生がPBLを体験するロールモデル(はじめて参加する生徒さんにとっては、同じ目線のロールモデルの存在が必要です)。二人とも、当日まで、テキスト(といっても何の解説もない図や情報が載っているだけです。でも、5冊くらいの本のエッセンスがはいっています)は知らされません。朝集合して、そのとき伊東先生には手わたされます。
★ロールモデルの佐藤先生には、参加する生徒と同じように本番で初めて。
★伊東先生は、内容について、検討するのではなく、タイムスケジュールに合わせ、ポストイットやパターンランゲージのカードを活用するタイミングをイメージしたり、T字型学びのときに使う視点の棚卸、Q字型の学びの視点(数学的思考なので、数学科の伊東先生にとっては暗黙知になっています)などをして、授業イメージを膨らませていました。
★PBLは、ライブ感が大事というかブリコラージュ的発想が大事なので、モーツアルトのピアノコンチェルトのカデンツアスペースを創っておく必要があるのです。用意周到な設計は、テキスト制作者が思考コードベースに行います。ファシリテーターやロールモデルは、当日という役割分担ができています。
★もっとも、普段から3人の役割者は、いつも協働してやっているので、阿吽の呼吸ができています。PBL組織は、常に体験の中で阿吽の呼吸をつくります。
★コロナ禍で、共に食事をする時間がとりにくいのは、阿吽の呼吸をつくるのに、少し障害になるのですが、それは対話の頻度を高めて補っています。
★二人は、時間の合間に、駒込中高の河合校長の講演や庄司先生の講演も聞きながら勉強していました。かえつ有明の体験授業は、在校生が10人以上きて、協働して行っていたので、生徒さんにインタビューしたりもしていました。私は、斜め向かいや同列の教室で行っている学校の先生方と情報交換をしていました。同窓会という感じでしたが(^^)。
★広報戦略の話というよりは、生徒と共に新し地平をみるためのフューチャーアクティビズム的な話で盛り上げっていました。極めてクリエイティブな提案が瞬間的に広がっていました。
★参加してくれた生徒の皆さんは、最終的に魅せるプレゼンをしました。40分のミニPBLですが、伊東先生のインプロ型ファシリテートとリアリスティクリフレクショントークと佐藤先生のロールモデルで、新しい自分を発見してくれたことと思います。
★新しい自分、新しい未来を発見するPBLというドラマティックなバックヤードと舞台の統合された場の重要性に改めて気づきました。生徒の皆さんありがとうございました。
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