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2022年6月25日 (土)

星の杜中高 2023年に向けて本格的に動き出す。宇都宮海星女子が先進的な共学化へ。

★21世紀型教育機構の理事の石川一郎先生が、Facebookで、「星の杜中高」について発信。先日開催された塾説は、昨年対比130%だったということです。北関東で唯一のカトリック校が、女子校から共学校に大転換。その反響はまずまずということでしょう。そして、石川一郎先生は、同学園の理事にも就任しています。役割はカリキュラムマネージャーということですから、どんな教育が展開するのかワクワクしてきますね。

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(写真は石川先生のfacebookから)

★同校の校長石塚千恵先生は、今年就任されました。ところが、たまたま来月7月に第31回全国カトリック学校校長・教頭合同研修会があり、その運営委員をご一緒させていただいているため、カトリック校仲間として同校の改革の様子は気になっていました。いよいよ動き出したのだなとまずは大きな一歩を進められよかったと。引き続き風が吹いてほしいと願っています。

星の杜中高のトップページを見ると、すぐに同校がどのような教育を展開していくのかがわかります。

★VUCAの時代に対応する教育として、ハイレベルの英語力を身に着ける教育、PBL授業、リベラルアーツ、DXスキルなど多角的な教育が行わってきます。もちろん、スキルだけではなく、今回のパンデミックで世界中が気づいた黄金律の重要性を現代化していく教育には期待がかかります。

★そして、実に興味深いのは、上海やシンガポールなど国内外で保育園運営を受託するキッズコーポレーションの大塚雅一社長が4月から同学園理事長に就任していることです。

★今多くの方が語っているVUCA時代に対応できる先進的教育は、MITメディアラボの故シーモア・パパート教授とレズニック教授のキンダガーデンで行ってきたPBLが1つの大きなルーツです。もちろん、彼らは、デューイやピアジェ、レヴィ=ストロースなどの先進的教育に影響を与えてきた巨人は織り込み済みです。

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★レゴやDXといった先進的学習ツールを介在させながら、子どもたちが自律的に才能を発掘・開発・開花していく新しい学習環境を創出した私の尊敬している二人ですが、彼らは、幼稚園教育だけやっていたのではないのです。幼稚園教育は、その後の大人になっていく人生に大きな影響を与える重要な起点、種なのだと。カトリック的にはカラシダネということです。

★ところが、今日本の教育は、保育園や幼稚園の豊かな教育(教科を超えた学び・非認知能力を育てる遊び)を小学校に入学するや教科学習で、いろいろなつながりを分断してきました。

★今文部科学省や経済産業省は、この分断をなんとかつなごうとして必死ですね。いいことだと思います。

★多様性のつながりとしてグローバル教育が唱えられ、教科をつなぐ道具としてDXが導入されています。さらに、気候変動、感染症、平和を脅かす国際関係の解決には、庭園発想が必要だということになっています。SDGsもそのための重要な動きです。

★しかし、そもそも自然に対する目覚めが必要なのです。最近の教育未来創造会議では、GXという言葉が生まれています。グリーントランスフォーメーションということでしょう。もちろん、政府は、CN(カーボンニュートラル)を想定してのことですが、そのためにも、大前提の庭園発想的な自然そのものの循環感性が大切です。

★この感性は、まさにキンダーガーデンで培われます。

★ですから、キッズコーポレーションの有形・無形の資産が、「星の杜」のカトリック精神である「ぶどうの木」「カラシダネ」などのメタファーで語られている発想とシンクロするのではないかと期待がかかります。

★説明会では、バリのエコスクールとして世界から注目されている「グリーンスクール」での探究活動の予定の説明もあったようです。星の杜の今後の展開が楽しみです。

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