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2022年5月28日 (土)

和洋九段女子 受験学力も伸ばす包括的知恵を豊かにするPBL×SDGs教育 Wisdom Tornado生まれる

★昨日GWE第80回で、和洋九段女子教頭新井誠司先生と対話しました。4回目のご登壇。回を重ねるごとに和洋九段女子の生徒の皆さんの成長ぶりが伝わってきます。その成長とは、受験学力はもちろんですが、それ以上の知恵の広がり深まりの大きさを意味します。思考コードでいえば、受験学力はA軸だけでなんとかなるのですが、知恵はA軸からB軸、C軸にまで広がり深まっていく知と感性の合力です。

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GLICC Weekly EDU 第80回「和洋九段女子 新井誠司先生との対話ーリベラルアーツとPBLが生み出す生徒の成長」

★そのような包括的な成長曲線を、トランジション成長曲線と呼んでいます。6年間通ったときに、受験勉強による合格力のみならず知恵の力が拡大するトランジション成長をする学校和洋九段女子は、コロナ危機、ウクライナ危機、核拡散危機、気候変動危機など重層的な危機に直面している今だからこそ注目されるはずです。

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★そのような教育はいかにして可能か、19枚の写真を使って中1から高3までPBL×SDGs教育がマルチスパイラルに上昇して広がっていく具体的な状況を新井先生は丁寧に語ってくださいました。本当にありがとうございました。

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★その日は、ちょうど中間試験最終日だったので、新井先生は、2人の生徒と大学生にメールやラインで質問を投げかけました。「今ちょうどダボス会議で、各国のリーダーが世界危機を解決するための議論をしています。そのときSDGsと必ず関係づけています。その世界のリーダーのSDGsへの想いを知ったとき、みなさんは、ご自身のSDGsの取り組みについてどう感じますか?」と。

★今回のGWEのテーマの1つトランジション成長、つまり卒業後も進路先やその先の社会で活躍できる成長の例になるかもしれないと思ったからだそうです。ただ、中間試験が終わって、自宅に帰ってから時間もそれほどたっていないはずだから、番組には間に合わないかもしれないと思ったようです。しかし、すぐに返信があったというのです。新井先生も私たちも驚きました。

★そして、そのメールの内容を見て、さらに驚きました。在校生のメッセージは800字くらいのちょとした小論文の出来栄えでした。大学入試の小論文は、800字から1200字が多いですから、合格する力すでにあることがわかりました。しかし、問題はそれ以上のオリジナルの視点の内容です。体験から生成された視点であることは明瞭でした。

★また今春早稲田に合格したOGからは、ラインでしたから簡にして要を得たメッセージでした。それにしても3人とも、世界のリーダーのようには、自分たちの取り組みはまだまだ気づかれていないけれど、取り組みの重要度はそれ以上だと。何せ和洋九段女子の在校生もOGも考えるだけではなくアクションも起こしていますから、そういう誇りをしかし謙虚で柔らかい姿勢で語っています。

★今後おそらくダボス会議などに登壇する世界のリーダーになる人材が輩出されるでしょう。

この和洋九段女子のPBL×SDGs教育が、いかにマルチスパイラルになるようにフレキシブルな設計がなされているか。そして、その先生方が精緻に設計した学習のストーリーをはるかに超えて編集していくWisdom Tornadoが生徒の内面に生じるのか、ぜひご視聴してください。目からウロコの教育シーンが広がっています。

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