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2022年5月 5日 (木)

5月の連休で思ったこと メモ

★4月の20日以降から、体調を崩し、学校も3日間も休んでしまい、関係者の皆さんには本当にご迷惑をおかけしました。しばらくホンマノオトも書き込めない状態が続きました。15年書き込んできて、こんなに書かなかった日はありませんでした。書く意欲が湧かないなんて!あるのだと自分の事ながら驚きましたが、少し動けるようになって、久しぶりに和洋九段女子で行われた21世紀型教育機構の総会に参加し、仲間と対話でき、かなり刺激を得て、少し勇気が湧いてきました。翌日、GLICCの鈴木さんに励まされながら、同僚とGWEに登壇させていただき、また力を得ました。

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★その前週、成城学園の青柳先生と対話する予定が、そんな状態だったので、参加することができませんでしたが、後から動画を視聴し、またまた勇気を頂きました。健康を取り戻したときに再度青柳先生と対話をお願いしたいと切に思いました。

★もちろん、PCRの結果は陰性でしたから、まずは学校には迷惑はかけなくて済んで、ほっとしているわけですが、どうも昔の疾患が再発している感じでふと不安がよぎるのですが、とにかく少しずつホンマノオトに書き込み始められるようになりました。

★首都圏模試の山下さんや北さんにも元気づけられ、寄稿のための原案も考えられるようになりました。長野の森の中で、ビールを飲みながら、孫と戯れながら、ぼーっと空を眺め、風の音や虫の羽音、木々から色々なものが降ってくる音に耳を澄ましながら、八雲学園のトランジションについて思い巡らしているうちに、ふといろいろ降りてきました。近藤隆平先生、菅原先生と約束したアイデアを表現したいという意欲も湧いてきました。

★DISCOVERに向けて平方先生と私立学校の模索について一杯宿題をもらいましたが、それらは、21世紀型教育機構のメンバーとの対話や勤務校の同僚との対話ともだんだん結びついてきました。

★同時に、受験業界からの目線と学校からの目線の両方を公平に見られるようになっている自分にも気づきました。受験業界も学校も実はかなり変わってきていて、互いに批判している視点や価値観がかなり古くなっているということにも気づきました。

★やはり私立学校は、進路指導が大事だと。しかし、その進路指導は受験指導という狭い範囲に限られないから大事なのだと。一般に外から見た場合、進路先の結果が目立ちます。氷山の一角です。たしかに、かつては一般選抜のために受験指導をメインストリームとして受験業界も学校でさえもが行ってきたことがあるかもしれません。

★しかし、今では、海面下の見えない部分が重要で、受験業界も学校も、ここの学びの質の部分には力を入れているわけです。ただ、受験業界と学校は、得意不得意がそれぞれあって、たとえば、B社のような教育産業の情報と学校が連携することは必要です。

★その連携の際、氷山の一角の見える部分の情報だけを共有するか、海面下の教育の総合力を共有するのかでは、生徒の育ち方に差異がでます。

★そのことは、今や受験業界も学校も十分にわかってきています。

★進路先でそして社会や世界に出たとき活躍できる人的資本として成長するには、やはり教育の総合力が必要です。最近は学校の働き改革で、なんでも合理化して、この教育の総合力を圧縮しようとする動きがあります。

★そして逆説的なのですが、この合理化は、受験指導という狭い範囲に学校を導いてしまう結果になるわけです。そして、このことが大学合格実績は出せども、人的資源は枯渇するというディストピアを導くことにもなりかねないのです。

★授業をPBLにするだけで、総合的な探究の時間を行うだけで、教育の総合力ができるかというと、それはできませんね。

★合理的なことを推奨する人々の共通点は、自分が苦労して成功している人に多いですね。そんな苦労はしなくてよいという経験からくる考え方です。苦労しないで成功する人は、実は基本いないので、結局そういうことを言っている人々は、個性的というより一つの偏った見方ですね。

★むしろあれもこれもしたかったけれど、自分はできずに成功できなかったという人々の考え方も大事にした方がよさそうです。

★その発想こそがクリエイティビティを生み出すし、コラボレートなんてのは、一見するとあまり合理的ではないですから、やはり成功しなかった人の方が必要とするのです。また、ケアリングも成功者にはあまり湧いてこない発想です。

★学習指導要領は、合理的に考えてよといいながら、合理的にできない現場の時間性を物理的にしか再考しないから、いつまでたってもうまくいかないわけです。

★直線的時間と円環的時間の両方で考えていくと、片方から見ると不合理的に見えたり、非合理的に見えたりするものだということが了解できます。

★直線的に考えると収まり切れない仕事。円環的に考えると収納される仕事。前者は、氷山の一角で、後者は海面下にあるものです。

★それでいて、両者はつながっている。この両方をつなげてみると、今までの教育の議論が大きく変わるわけです。

★そのような氷山全体の諸関係を捉えている教育の総合力が進路先、社会、世界にでてC軸クラスとして活躍する人的資本を生み出すことになります。そのような世界環境をいかにしたら創れるのか。そのような世界環境とはいかなるものか。教育の総合力の出番です。

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