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2022年5月30日 (月)

教育未来創造会議の構成員安宅和人さんの21世紀型人材育成ロードマップ

★昨日触れた「シン・ニホン」の著者安宅和人さん(慶應義塾⼤学 環境情報学部/ヤフー株式会社 CSO)の提供した「“シン・ニホン”⼈類サバイバル時代における⽇本の再⽣と⼈材育成」は、さらりと従来のAI観を問い直し、世間の先入観をひっくり返す図などが掲載されていておもしろいのです。その中で、今回は、次の図を共有したいと思います。

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★この「AI×データ時代に向けた⼈材の増強イメージ」をみて、面白いと思ったのは、初等中等教育と高等教育の学部段階が1つになっていることです。図の中からリテラシー層としての人材像の構成要素を書きぬいてみましょう。

 • 時代に即した基本的なリテラシーを⾝につける。
① ⺟国語、世界語でモノを考え⼈とやり取りする⼒
② 課題を設定し解決する⼒
③ データ×AIの⼒を解き放つ基礎能⼒(ある程度の理数、デ
ザイン素養は理⽂・専⾨を問わず必修化)
• 未来へのマインド、Exponentialな時代のモノの⾒⽅を育てる

★この像は、60%弱しか大学にいかないので、大学以外でも、基本的と言いながらも相当高いAIリテラシーを身につけるというわけです。AIというリテラシーは、技術と哲学の両論をリテラシーとして身に着ける必要がたぶんあります。まさに21世紀のリベラルアーツですね。

★それに①多言語主義で、②プロジェクト思考、③データサイエンス習得必須ということですね。これって、21世紀型教育機構の3つの基本スキルであるC1英語とPBLとSTEAMに対応しています。それ以上なので、21世紀型教育のさらなる次元が見えてきます。

★それから、未来へのマインド、VUCAというよりexponentialというあらゆる領域で指数関数的なビッグバンの小型化が起こる時代に必要な創造的生成思考力。これも21世紀型教育のビジョンと重なります。

★こうしてみると、もはや大学入学小競り合いをやっているのではなく、初等中等教育と高等教育はもっと密接に連携し、大学には全員が進めるようにしたほうがよさそうですね。

★偏差値成長論から21世紀型リベラルアーツ成長論へシフトする教育未来創造を2025年から実行できるように政策を実現して欲しいもです。中高の方では、21世紀型教育のバージョンアップをそれまでに果たしておきます。AI関連のインフラとコーディネーターはどの学校にも整備して欲しいですが。この整備を促進するコミュニティを創ることがまずは優先ポイントでしょう。

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