shuTOMO 4月号(02)教育DXがもたらすであろうSX(スクール・トランスフォーメンション)?
★shuTOMO4月号の特集で、経済産業省サービス政策課長・教育産業室長・デジタル庁統括官付参事官の浅野大介さんのインタビュー記事が載っています。インタビュアーは首都圏模試センター取締役・教育研究所長北一成さん。巧みな問いによって、未来が予想される対話になっています。ともあれ、コロナ禍にあって、GIGAスクール構想は一気呵成に活動的になり、全国の公立学校は、1人1台のICT端末の配備がされたということです。画期的です。
★ICT端末が入った教室空間と従来の教室空間の違いが鮮明になっています。
★この教育DXによって、変わらざるを得ないのは、学習指導要領の標準時間という考え方、学校時間を規定している校則や部活のあり方だと浅野さんは語ります。
★もちろん、従来の学校が培ってきた良質なものは、大事にし、教育DXと両立できるようにという考え方を展開しています。
★しかしながら、空間の考え方が、サイバー空間とリアル空間ですから、併存はやりやすいですが、両立はにわかには難しいでしょう。
★ただ、日本の経済が復活するには、その難しいところを突破することになります。
★今回の記事では、そこまでは語っていませんが、時間と空間の変容は、学校そのもののあり方を変える化学変化が起こるものです。
★おそらく浅野さんには見えています。私たちもうすうす気づいています。
★毎日報道されているニュースを見ればそれは予想できるはずです。
★ICTの端末は、たんなる学習道具ではありません。生産道具です。この意味が、何を意味するのか。
★それはマックス・ヴェーバーがすでに予言しています。生産手段が1人ひとりに所有されたらどうなるかと。
★生徒が手にしているICT端末は、もはや学習道具レベルではありません。
★経済を生み出す道具です。
★18歳成人の時代。学校は変わらざるを得ないでしょう。すでに中学生が起業する時代です。彼らは、必ずICTを活用しています。
★もし、文部科学省が、この動きを先導していたら、こうはならなかったかもしれません。経済産業省だからこそということもあるでしょう。学校を教育産業としてみたてているということでしょう。
★進路指導も、もはや海外大学をどこの学校も射程に入れるでしょう。偏差値が高かろうが低かろうが、世界大学ランキング100位から200位以内はチャレンジできるのが現状です。THEの世界大学ランキングで、日本の大学は200位までに入っているのでは、東大と京大だけです。
★英語とICTとクリティカル&クリエイティブシンキング、それとプレゼンテーション能力がICTによって鍛えられてしまいます。この資質能力は、もはや学びのための能力ではありません。生きるためのチカラです。ようやく、生きる力の具体化がなされたと言えるかもしれません。
★日本の学校の未来の教室のモデルは、実はすでに世界中にいっぱいあります。
★改革理念を高らかに語らなくても、知の生産手段を1人1台配備することで、静かに大きなウネリが起きています。
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