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2022年3月16日 (水)

成長と思考コード(01)八雲学園の生徒の成長 思考コードでみる

★八雲学園のサイトの記事がとても興味深いのです。その記事とは「3月の文化体験教室は映画「今日も嫌がらせ弁当」を鑑賞しました。」です。この記事の中には、中1~中3までの生徒11人分の振り返りが公開されています。しかも、どれもきちんと「主張+根拠」が記述され、それに「内省」「クリティカルシンキング」「共感」「応用」・・・などなどの内容が付加されています。

Yakumo_20220316164201

(八雲学園は、毎月文化体験教室を実施しています)

★そしてその付加されている量と質によって、成長がわかります。きれいに中1から中3になるにつれて、その付加された度合いが高くなるようになっています。この記事を読めば、八雲生は確実に成長していくのだとそのプロセスが了解できます。11人の文章を思考コードで分類してみました。赤〇が女子、青〇が男子です。思考コードの領域の番号と学年を刻印しておきました。

Yakumocode

★B1というのは、「主張+理由」の構造で文章が書かれています。

★B2というのは、「主張+理由+対照的なものの見方」。

★B3は「主張+理由+対照的なもの見方+メタ認知的視点+etc.」となっています。

★C1は「主張+理由」ですが、その主張が母の想いをかなり広く深く推理している書き方をしています。

★C2は、C1の構造に、さらに付加的な内容が加わっています。

★C3は、B1からC2まですべてを活用しています。こんな感じです。

Photo_20220316202501

★リフレクションとして、深い内省と母と子の関係をメタ的に認識し、そのうえで、未来の自分は母としてどう生きるかまで覚悟を決めているわけです。

★中3になったときに、このような複眼的でクリティカルな思考様式を思考のルーチンとするわけです。この思考ルーチンがベースになって、高校になって直面する社会課題や自分の関心のあるるテーマを考えていくわけですが、このC3思考ルーチンが身についているからこそ深堀していくことができます。

★広い視野深い内面的世界を組み立て行こうとは言うは易く行うは難しであって、中1から中3までのこのような思考ルーチンを身に付ける文化体験や行事をプロジェクト化して取り組む八雲の総合的な教育力のなせる業です。

★これから、受験生の保護者が思考コード的なレンズを身に付けると、八雲学園をはじめとする本物の教育を実践している学校を発見することができるでしょう。

 

 

 

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