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2022年3月24日 (木)

2089年から考える21世紀型教育(05)2050年から考える流れは定着

★東京大学にしても慶応義塾大学にしても落合陽一さんにしても2050年という近未来は、もはや予測不能ではなさそうです。ほぼ見通しが立っているのでしょう。ソサイエティ5.0とかグリーン社会を目指してとか政府が目指しているのも2050年です。

2050

★実は2017年の東大工学部の推薦入試で次のような問題が出題されました。

以下の設問を読み、小論文解答用紙(別紙)に解答しなさい。 (600~800 字)
「ルネサンス期にヨーロッパに大きな社会的変革をもたらした「火薬・羅針盤・ 活版印刷術」は三大発明と呼ばれている。なぜ三大発明と呼ばれているかを簡単 に考察した後,2050 年頃までに期待する3つの技術革新を挙げ,それらの相乗 効果がもたらす社会的変革を説明せよ。」

(平成 29 年度 東京大学工学部推薦入試 小論文課題 ) 

★この問題を、ワークショップ型で、かえつ有明のプロジェクト科1期生と思考を深めたときがあります。今のかえつ有明の自由な発想、アグレッシブな活動、コミュニティシップの広がりを生み出す生徒のプロトタイプでした。

★いろいろな議論になったし、アイデアを生み出すプロセスもそれぞれの考えを統合していく見事なもので、詳しい中身はわすれましたが、プラクティカルな知恵が育っているなあと感動したものです。

★その中で、口々に、なぜ2050年という設定なのか、もっと未来でもいいのではという議論がでていたのは、印象的でした。そこが入試問題の限界だよねと。

★一見、正解はないようで、近未来はだいたい決まっているから、あまり突飛な発想はできないと。

★ルネサンスはすでに宇宙論が展開されていましたから、当然未来は新たな宇宙論を展開するのだという議論も興味深かったのを記憶しています。

★いずれにしても、2050年問題は、高校生が十分に議論できる問題だし、すくなくとも、今のZ世代高校生は、2050年の主体者です。しかも生産年齢人口が少ない時代です。とても、今と同じ生産道具ではやっていけません。生徒が他人事≒自分事としてイノベーションを発案できる学びの環境、クリエイティビティを発揮できる学びの環境が必要なのはいうまでもありません。

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