2022年教育動向(18)新渡戸文化学園の先生方との対話を通して②Zone & Area
★New Value SchoolのZoneと生徒が集まるAreaを重ねてみることにしました。すると、中学入試と高校入試では違いがでてくることを確認し合いました。
★中学入試の場合は、新タイプ入試を行う首都圏私立中高一貫校は毎年増えています。もはや3分の1の学校が実施しているでしょう。新タイプ入試を実施する学校の多くは、New Value School Zoneに位置します。
★新渡戸文化学園も同様です。しかも、ぶっちぎりでC軸思考ですから、生徒が集まるエリアから少し離れますが、それでも昨年比165.5%ですから、中学入試のNew Value School Zoneに位置する受験生・保護者が増えてきたということでしょう。
★同校の場合、はじめからα世代を対象にした探究的な学びを行っていますから、ちょうど今年の受験生とマッチングしている可能性があります。ただ、市場がまだようやくZ世代を意識し始めたばかりですから、少しズレがあります。しかし、来年以降はα世代は注目されていきますから、中学入試市場における新渡戸文化学園はさらに受験生が集まるでしょう。
★一方で、高校入試におけるゾーンとエリアは次のようになります。
★まだまだ高校入試においてNew Value Schoolは認知されていないわけです。それゆえ、勤務校は20%ルールから始めているわけです。もともと定員が80名ですから、従来の高校入試市場にわかりやすいように語る必要があるからです。
★東京の高校入試の場合は、推薦入試と併願優遇入試が2本柱です。第一志望入試やフリーで受ける入試もありますが、出願はそう多くはありません。この制度は、中学入試から見ていると分かりにくいと思います。高校の場合は、98%進学ですから、そこは、中学入試のように競争主義は限定的で、公正な配分主義がベースです。
★それゆえ、中学入試における新タイプ入試を多様に花咲かせることは事実上難しいのです。
★ですから、推薦入試で問いの中に、メッセージを込めるという創意工夫を各校行うのです。
★そういう意味では、6500人くらいの受験生は、潜在的なNew Value School志望者で、それを掘り起こすことはできます。
★まずは、ここから始めるわけですが、それは、高校のNew Value Schoolの価値が広まっていないからです。もし広まれば、まずは潜在的なNVS志望者は顕在化します。
★そこからようやくウネリが出てきます。推薦入試の創意工夫とNVSどうしの啓蒙活動。前者の努力は各校実施していますが、内包されているので、外には見えにくいですね。後者は外延的表現になりますから、見える化できるのですが、一校一校バラバラにやっていると、インパクトは生まれません。
★しかし、高校入試の場合、わたしたちはNew Value Schoolですと宣言するわけにもいきません。したところで、見向きもされないでしょう。それは、なぜか中学入試にはない要因があるのです。それはご想像にお任せいたします。
★それゆえ、別のプロジェクトが必要になるのです。
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