学校が変容するというコト(02)聖学院 問いの戦略がヒカル
★先日21世紀型教育研究センターのリーダー児浦先生(聖学院21教育企画部長・国際部長・広報部長・マルチプレイヤー)の話を聞いていて、なるほどそうだなと感じたこと。それは、聖学院の先生方はみな「問いの戦略」を体得しているなあということです。その象徴が思考力入試におけるデザインです。
★日本では、まだまだ英語教育が遅れているので、グローバル教育で旗がなびきます。またデジタル化も産業構造が硬くて相当おくれています。ですからデジタル化のことをイノベーティブ教育だと考えまたまた旗がなびきます。
★ところが、欧米では、英語はあたり前ですし、デジタル化も教育では日本に比べ相当進んでいます。したがって、この2つを教育の柱としても、それがなんだということになります。でも、それがゆえに、今の日本では、英語とデジタル化の教育は重要なのです。
★それはともかく、欧米では何を大事にしているかというと、思考力を育成する壮大な緻密なダイナミックなプログラムの実践です。それこそがイノベーティブなのです。ハーバードのプロジェクトゼロとかMITメディアラボとかで幼稚園から大学にかけてまで、思考力ベースのプログラムが日々更新され蓄積され、議論され現場でシェアされというプラットフォームがあちこちに広がっています。
★ハーバードのプロジェクトゼロなど、各国の教師が参加し、全米どころか、たとえばオーストラリアなどにも飛び火して現場の教師がシェアして活用しています。
★21世紀型教育研究センターの先生方が実践しているPBLや思考力入試で毎年生成される問いという無形資産は、量としてははじまったばかりですから少ないですが、クオリティとしてはプロジェクトゼロの先生方に匹敵します。もし、英語で21世紀型教育研究センターのSGT(スーパーグローバルティーチャー)のみなさんが参加したら、一目も二目も置かれ、そのデザインやツールをシェアさせてくださいということになるでしょう。
★しかし、このことを知っている人は、日本では数少ないのです。まったくもって日本の教育は損をしています。
★それはともかく、それがゆえに、問いの戦略を小さく始めて大きく育てるアイデアを持っている先生方があふれると、言い方を変えると、すべてのクラスで「問いの戦略」デザインが展開されると、学校は自ずと変容するのです。
★聖学院は、「問いの戦略」が光り輝いています。子どもたちの未来を描く保護者にとって、それは希望のランターンになるでしょう。
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