2022年ホンマノオト21で描くビジョンを考える(26)新しいトランジションを生き抜くためのカンザキジュクとGLICC
★昨日、GWE(GLICC Weekly EDU 第63回「パンデミックで、中学受験と大学受験が直結。新しいトランジションー神崎史彦先生との対話」)で、ゲストの神崎史彦先生とGWE主宰者鈴木裕之さんと対話して、明快に見えてきたコトは「中学受験からライフシフトに向かう新しいトランジション」ということです。そのあと、鈴木さんとそれぞれ別々の企画案のスライドを交換しながら、より確信に変容しました。それについては、来週鈴木さんと対話する中でよりはっきりしてくるコトでもあります。
(この課題について今後考察していきたいと思います。)
★いずれにしても、昨日の対話は、何か決定的な見通しが見えてきました。なぜそうなったのかというと、やはり決定的な本が出版されたからです。神崎先生の新著「ゼロから1カ月で受かる 大学入試 プレゼンテーション・グループディスカッションのルールブック」KADOKAWA (2022/1/21)がそれです。
(新しいトランジションをサバイブするための思考本を列挙しましたが、これらの本をメタ認知する本が神崎先生の書です。)
★カンザキジュクもGLICCも中学受験から大学受験までの機会があり、しかもそこで行う学びは、思考コードでいうC軸思考を中心とした問いのシステム思考です。ですから、両塾とも中学受験における新タイプ入試や英語入試をレバレッジとして2089年に完成するライフシフトへの「新しいトランジション」を生み出していく学びのスペースです。
★神崎先生の新著は、プレゼンテーションやディスカッションのハウツー本でありながら、そこにいたるシステム思考の構築の多角的なアプローチが開陳されている哲学書でもあります。現実と理想のギャップを解消したプラグマティックな書といってもよいのではないでしょうか。
★120年前に世の中にでたデューイやパースのPBLや3つのダクションというプラグマティズムを完全に現代化しています。もちろん、そのために、神崎先生は文化人類学やアートなどの多角的な見識も活用しています。オムニバス形式で本質的なThinking Toolsも紹介されていますから、教師も生徒も保護者も必見の書になっています。合格に行き着くためでもありますが、ライフシフトへの新しいトランジションを自らそして仲間と共に創っていく哲学書でもあります。プレゼンテーションとディスカッションがカップリングされている背景にはそういう趣旨があるでしょう。
★この神崎先生の新著を端緒に、新タイプ入試という問いの塊を思考する=対話する中学受験体験を生徒が、さらに大学受験で同様に思考の塊の問いにどっぷりつかる=対話する総合型選抜や小論文を学ぶ大学受験体験をするとライフシフト時代をサバイブしていく新しいトランジションを描けるということが了解できる上昇気流に乗ることができました。
★同時に、中学入試や帰国生入試の体験がないまま高校入試をして大学受験をする生徒が40%います。今のところ新しいトランジションに乗っているのは、中学受験や帰国生入試の体験者で、この生徒はまだ高校卒業生の10%しかいないのです。高校受験体験者が大学入試をしようがしまいが、その中学受験生の3年間や海外帰国生の体験のエッセンスをどのように学ぶのかが大きな課題であることも現れ出でました。そして、この課題に神崎先生の新著は大いに役立ちます。
★今回のGWEは、奇しくも神崎先生の新著出版日でもありました。創刊記念対話にもなりました。仕組んだわけではありません。偶然の必然が成り立ったわけです。歴史が動くときとはそういうことでしょう。神崎先生、鈴木さん、それからライブの要所要所でコメントメッセージを送ってくださった藤牧先生、ありがとうございました。すてきな時となりました。
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