2022年ホンマノオト21で描くビジョンを考える(09)価値ある学校とは何か?どこか? 志向性が変わってきたと報告入る。
★あまりのタイミングの良さに驚愕。昨日偏差値マッチング競争から個性マッチング競争へシフトしつつあるということについて、鈴木裕之さん(GLICC代表)と対話したばかりでしたから。それは何かというと、私が信頼しているジャーナリストーグローバル視野、イノベーティブ視角、SDGs視野、新しい学びの視点かつ社会学的視座を総合的に有しているーから、中学受験の相談を受けていたら、そのご両親は「〇〇のような学校が、入学時の偏差値よりもっと価値のある学校生活が送れる気がする」と語っていましたと連絡があったのです。
★そしてその〇〇のような学校は、5つあって、その80%が昨日鈴木さんが一覧表にしていた学校と重なっていたのです。鈴木さんも、グローバル視野、イノベーティブ視角、SDGs視野、新しい学びの視点かつ社会学的視座を総合的に有しているので、必然的に重なるのでしょう。そもそも、お二人とも英語が堪能というか日常的に使っています。
★さらに、この時期、当ブログのアクセスランキングは、10日から始まる埼玉入試の受験者動向の記事がベスト3位入りするのが通例であるはずですがーもちろんベスト10入りはしていますー今回1位は「2022年教育の変容始まる(12)帰国生に人気の学校が映し出す日本の学校の4カテゴリー」なのです。
★ご両親が選択候補にしている「〇〇のような学校」は共学校ですが、同記事の共学校リストの60%は重なているのです。もっとも、ご両親が第一志望にしているその学校は、同記事を書いた時点ではまだ帰国生の出願状況を公開していなかっただけで、公開されると当然そのリストに入りますから実質80%は重なっているのです。
★また、重なっていない学校も、グローバルには相当力を入れているのですが、大学合格実績の良さが光っているので、英語入試や帰国生入試に力を入れていないために、リストに反映されていないだけです。教育の内容はたしかに価値ある生活を送れる学校でしょう。
★それにしても、価値ある学校とは、ご両親にとっては受験業界基準ではないわえです。ご両親はお子さんが学園生活をしたときに価値あると感じるかどうかという自分たちの基準をしっかり持っているということがポイントです。偏差値はある意味、他者の価値観の数値化です。それゆえ参考にはするけれども、あくまでも自分たちの主観を大切にするということなのです。
★とはいえ、独りよがりの恣意的な基準ではなく、先述のようにジャーナリストに相談する、つまり対話しながら自分たちの基準の時代の要請や変化との親和性も探っています。
★そのような対話が結局鈴木さんやそのジャーナリストなどに代表されるように類似した価値志向性とシンクロしていくわけですから、ある市場性を有することになります。市場というのは客観的なニーズで成立するのではなく、あくまで主観的なニーズで成立するのが健全ですね。現象学的社会学の視座から言えば、相互主観というわけです。主観どうしが共感し合い、ある類似した主観がモノではなくコトとしての関係性を生み出していくということでしょう。
★モノからコトへとはソニーなども商品コンセプトを打ち出す時に今世紀初めにすでに活用していて、ioT時代によく言われるようになっていますね。学校教育も新学習指導要領ではモノからコトへ路線です。要素還元主義から構成主義へと言われています。アクティブラーニングへのシフトがその象徴です。
★要するに、これは偏差値マッチング競争から個性マッチング競争に実質シフトしていることを示唆しているのではないでしょうか。まずは2025年から2030年にかけて時代は確実にウネリ出しました。プロジェクト89は、こうして誰かがけん引するのではなく、相互主観的な共感型生成力によって稼働していくのです。そう感じた瞬間でした。連絡をくださったジャーナリスト氏に感謝。
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