2022年ホンマノオト21で描くビジョンを考える(05)今年の中学入試問題はα世代の未来のヒントになる!はず。
★今年の中学受験生は、z世代ではなく、α世代。1989年に最後の昭和世代が生まれました。その100年後の2089年は昭和世代は100歳以上になっていますから、人生100年時代と言えど、ほぼいなくなっているでしょう。私もその1人です。そして、Z世代も70代以上になっています。最初のα世代も、70歳にならんとしています。
★そして、明治時代に「円」が生まれ、郵便制度が生まれてから去年は150年を迎えていました。この節目に着目して、現代がどう変わり、未来がさらにどのように変容するのか、当然問い返す入試問題は出題されるでしょう。普遍的で未来的な私立中高一貫校の教師は、そのような多面的多角的な教養を持っているものです。
★ただ、未来を漠然と予想しなさいと問うのではなく、貨幣や郵便という情報交換・流通のインフラがリアルとサイバーの両空間で行われるようになった歴史を思考し、パンデミックショックを通過して、さらにメタバースへと変容する社会を暗記知識ではなく、多くの資料から論理的に組み立てる機会を設定したうえで、予想しなさいと問いかけるでしょう。
★これは未知なる予想ですから、演繹推理だけでもなく、帰納的推理だけでもなく、仮説推理(アブダクション)も必要とします。未来を予想するには、この3つの推理を巧みに組み合わせる「三角ロジック」思考が必要ですね。
★この思考は別名創造的思考と呼び、思考コードでいうC軸思考です。演繹思考と帰納思考だけだとB軸思考です。
★昭和世代は、論理的と言ってもB軸思考どまりでしたが、Z世代、α世代はC軸思考まで拡張しています。
★C軸思考を要する問題は、大学入試の総合型選抜と帰国生入試、TOK、Aレベル、オックスブリッジの口頭試問ぐらいですが、中学入試の思考力テストを典型とする新タイプ入試や一般入試でも麻布のような入試問題は、必要とします。
★私たち昭和世代は、2089年にZ世代やα世代が、昭和のメリットを生かしながら、デメリットを払拭してwell-beingな世界を創るC軸思考をトレーニングする環境を作ることができるだけでしょう。
★そして、目の前のα世代が、さらにZ世代の世界のメリットを生かしながらデメリットを払拭する新しい世界を創って欲しいものだと祈ることができるだけでしょう。もしかしたら、メタバースを超えて、遺伝子上のタイムマシーンの世界がノーマルとなっているかもしれません。
★遺伝子は、過去も保存しているけれど、そもそも未来を構築する因子があるわけですから。しかも、人間以外の遺伝子もそうなっているわけです。多様性のゲノム解析の未来はどこまで拡張しているのでしょう。
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