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2021年12月29日 (水)

2022年教育の変容始まる(08)帰国生に人気の学校の実用的な意味 2030年が見える③男子校(東京)

※この記事掲載後、聖学院の広報部長・国際部長・21教育企画部長の児浦先生からメールがありました。「国際生入試、オンライン15、学校実施16で国際生合計31名で、過去最高です」と。快進撃ですね。この同校の教育活動の意義については、今度改めて述べたいと思います。

★前回土曜、男子校を見ていきます。

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★特徴的な海城と聖学院の存在です。男子校の帰国生入試は、かつて東大合格者を出すための目的が露骨でしたが、海城学園が高校入試を廃止し、その募集分を中学入試の帰国生入試にシフトしたことによって一変しました。東大の件はもちろんそのままですが、海外大学進学準備教育に変わりました。上記のリストは聖学院以外は、みなその路線に動いているでしょう。

★海城学園は2013年から、IB研究の拠点校になっています。多くの学校が学びにいったことでしょう。海城の取材も多かったですね。もちろん、今も多いです。

★そんな中で聖学院は、別路線で突き抜けています。

★同校では帰国生入試と3つの思考力入試は、グローバルでイノベーティブな資質能力に道を開きました。もちろん、他の男子校のように、2科4科入試もありますから、垂直的階層秩序でサバイブしていく人材も確保しています。

★しかし、学内の40%くらいは、水平的多様性により、垂直的階層秩序のもたらしてきたメンタル面、ソーシャル面の複雑な社会課題を解決する資質能力をもっている才能者がいます。

★これによって、垂直的階層秩序に飛び込んでいく仲間にエールを贈り、その体制の内部から弱い立場にある人々をケアする行動を促す相乗効果を生みだしています。この考え方は開成の初校長高橋是清の教育で育った聖学院初校長石川角次郎の発想が継承されています。

★多くの男子校は、基本はファーストクラスを目指しますが、聖学院はファーストクラスだけではなく、クリエイティブクラスやケアリングクラスも育てます。

★一握りの富裕層だけでは、2030年には日本社会はおかしくなるのは毎日メディアが取り上げています。しかし、その具体的な対策は、従来型の垂直的階層秩序の権力を活用しておこなうものが多いし、多くは対処療法です。

★男子校は、意識してはいないでしょうが、この古い構造のジェンダー問題輩出装置の中でファーストクラスを目指すことになりがちです。ここをリフレクションして、海城学園をはじめ帰国生入試を実践する男子校はっ苦心しているわけですね。

★それに対する一つの根本的な解決策を聖学院は身をもって示しているといえましょう。

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