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2021年12月19日 (日)

国際生・帰国生入試が予告する2027年の教育を拓くロールモデルとしての昭和女子大学附属昭和中

★2027年。この年は、2030年の3年前。当然わさわさ動き出します。第9回目の学習指導要領改訂の動きが活発化する年でもあります。今回の学数指導要領は戦後8回目の改訂で、来年2022年から高校で本格実施されます。7回目までと決定的に違うのは、2007年に改正された学校教育法に盛り込まれた「創造性」の育成をようやく指導要領に反映させたということです。中教審などで行われてきた議論の中で「創造的思考力」という言葉も生まれましたが、まだまだ直接的に反映したはいません。「主体的・対話的で深い学び」という言葉の中に包摂されてはいますが、図ではなく、あくまで地です。

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★それでも、創造性育成を意識した学習指導要領になっています。ですから、現場では創造性を意識したチャレンジングなカリキュラムマネジメントが行われているダイレクト創造的思考教育現場と、とりあえず論理的思考力をやって知識習得だけではないよとしている消極的創造的思考教育現場と大きく分かれています。

★では、受験生や保護者は、もし創造的思考を育成する学校はどこなのか、つまり前者のような学校はどこなのかと欲した時、何を指標にしたらよいのかということいなります。それは、意外と簡単だけれど、これまた意外と知らない人が多いのです。

★それは、ずばり、昭和女子大附属昭和中のような学校をロ―ルモデルとするということです。同校の帰国生入試は、12月18日現在で、昨対比141%(日能研倍率速報)です。同校はもともとSGH(スーパーグローバルハイスクール)指定校で、帰国生に注目されていましたが、ハーバードやMITなどの海外大学の研究成果にまで視野を広げたグローバルなスーパーサイエンスコースを設定しています。

★従来は英語だと文系というようなイメージがありました。特に女子校ではそうですが、それを一気呵成に崩してしまったのです。まさにコペルニクス的転回。

★ジェンダーなどの問題は、世界でも大問題になっていますが、それを思想的に変えていくというより、科学の力を社会実装することで転換してしまうパワーが帰国生に注目されているのだと思います。

★相変わらず、帰国生をたくさん集めて東大を頂点とする学歴階層秩序で頂点をめざすという学校もあるでしょうが、本来帰国生は世界を舞台として自分の才能を生かせる能力を磨きたいわけです。そして、それは国内生も同じでしょう。

★その本来的な能力を磨く環境を国内外の生徒に提供できているのが昭和女子大学附属昭和中です。現状の共学校でももちろんジェンダー問題を社会課題として設定できるのですが、まだまだ男女の差を意識できない無意識のフィルターがあり、それを払拭するところから始まるので、時間がかかります。

★その点、女子校自らがグローバルでイノベーティブな知恵を実装するというのは先行的に動けます。その意味で昭和女子大附属昭和中高は、スーパーロールモデル校です。2027年の第9回目の学習指導要領の範として注目の的になるでしょう。

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