由佐美加子さん 新著<ザ・メンタルモデル ワークブック: 自分を「観る」から始まる生きやすさへのパラダイムシフ>出版
★由佐美加子さん。U理論や学習する組織に親和性を共にしている友人―佐野先生や金井先生、川上さんーを通して、前々から噂は聞いていましたし、一度Zoomでお会いしました。それから、ドローダウンプロジェクトに誘われて、私は本を購入するくらいしか協力できていないのですが、その本を介して、自分なりに生徒と対話もしています。また、その生徒との対話が背中を押してくれて、パウロの森と結びつけたプログラムができないかどうか、勤務校のPBLを得意とする数学科教師やフッサール的省察を実践している体育科教師と対話も始めてもいます。まだまだ一粒のカラシダネ段階ですが(汗)。
★その由佐さんが、新著<ザ・メンタルモデル ワークブック: 自分を「観る」から始まる生きやすさへのパラダイムシフト 2021/11/12 由佐 美加子 (著), 中村 伸也 (著)>を出版しました。まだ予約受け付け中で、手にしていませんが、ド近眼がゆえに、kindle版がでたら、ポチります。その時を待つまで、既刊の<ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジ 2019/8/31 由佐美加子 (著), 天外伺朗 (著)>をポチりました。
★高校生が内面の景色を立ち上げたり、世界観レンズを磨いたり、内面の魂をどうやって生成していくのか、どうやって隣に座って対話していくのか試行錯誤・探索の日々ですから、同書の4つのメンタルモデルは響きました。
A 価値なしモデル「私には価値がない」
B 愛なしモデル「私は愛されない」
C ひとりぼっちモデル「私は所詮ひとりぼっちだ」
D 欠陥欠損モデル「私には何かが決定的に欠けている」
★このメンタルモデルという自己と向き合う対話は、実は20世紀型教育では排除されてきた実践です。それがゆえに21世紀型教育で、そのような魂の対話を取り戻そうとして、学力定着のためのPBLではなく、魂の連帯の息吹を生み出すPBLを仲間と提唱し、共感し、実践しているわけですが、学力定着という客観的な知識を覚えればよいーそしてそれは同時に主観的なものや創造的なものは評価できないんだから、排除すると置き換えることができますーという近代の影の勢力との攻防にふと疲れている自分を見出す時があります。
★しかし、こちらがつかれている時も、そのとき排除したってなくなるわけではない生徒たちの主観がサイバー世界でその光と影を増幅しているのです。起業家精神旺盛な主観が広がっている場合もあるし、まさに4つのメンタルモデルがそれぞれ自己統合しないで、分離されたまま、さまよい閉塞している様子も広がっています。
★どうやって、魂の連帯を取り戻せるのか。同僚の教師と日々取り組んでいるわけです。ということに同書は改めて気づかせてくれました。明日からまた手を広げて立ち臨んでいこうと勇気をもらったような気がします。
★朝から、妻と私たちの家族のメンタルモデルはどれだろうと盛り上がりもしました。妻とインドネシアで生活している娘もその夫もアーティストです。夫の方はバイオアーティストで、そのチームはGoogle協賛のスプリントで優勝して、今度MITでプレゼンらしい。もっともZoomですが。まさにドローダウンを私より先に実践しています。
★芸術音痴の私だけが、違う世界にいるんですが、妻は子供のためのお絵描き教室を母校の美大生と開催しながら、同時に人類誕生以前の文化人類学的考察とかいうテーマでリサーチし、テンペラ画や染色的絵画を描いています。
★娘は、ジェンダー関連のアーティストたちとリサーチアートをやっています。息子が生まれて、仕事と子育ての両立に悪戦苦闘して妻とラインで毎日のように連絡をとりあっています。妻も私(山の森の学校なので単身赴任でたまにしかいっしょにいられませんが)も画面越しに孫と会えるのは喜びです。テクノロジー万歳って感じです。
★ともあれ、芸術とは無縁の私ですが、芸術はそれぞれ何か大きな存在との対話ですから、教育も何かつながりはあるでしょう。いずれにしても、そんな大きな存在と自分たちの小さな存在のギャップをどう弁証法的に=対話的に近づけながら、その大きな存在の本質が何か明らかにしたいというメンタルモデルはたしかに、あるなあと同書を読んで、妻と共感しました。つまり、私たちのメンタルモデルは、欠陥欠損モデルなのかもしれないと。
★そして、まさかメンタルモデルは遺伝するわけではないよねと。でも、親和性と遺伝はどこか関連するかもしれないと。
★いつもは、絵画や音楽、アートワークを介しての対話が多いのですが、今朝は久々本を介して対話。読書のすばらしさを再発見しました。ありがとうございました。コモングッドに向けて明日からまた歩んで行けそうです。
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