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2021年11月26日 (金)

水平思考とチャンスクエスチョン機能

★聖パウロ学園の探究ゼミ。遅ればせながら私のゼミにもようやく風が吹き始めました。探究の時間を全部ゼミに充てるのではなく、人によって違うのですが、私の場合は、1コマ50分で7コマ。この短い時間で世界を創る体験を果たせるか?今日で5回目。ポストイットや多様なワークシートを使ってやってきたけれど、内側からあふれでてくるものがなかなかない。連続7コマではなく、9月から2月にかけて7コマだから飛び飛び。

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★何か一つのテーマに絞って、調べながら深めていくというBig Questin型は、今回あえてとりませんでした。have toではなく、want toでいきたいからです。よく興味と関心があるものとか好奇心旺盛になるテーマと言いますが、生徒は意外と心底という物に出会っていないものです。おそらく、自分でも気づかないwant toがあるはずです。

★自分の顔は自分で見ることはできないというテーゼがあるのですから、心底興味と関心のあるものはなかなか気づかないものです。

★そこで、今回は1枚のA4に三角ロジックのエッセンスを書き込み式の表にしてみました。そして、テーマやタイトルはあとで書き込もうということにして、データから書いていきました。いっぱいの蕎麦のデータです。全体で7分くらいの作業です。データを書き込むと、言いたいことや疑似主張が生まれてくるので、それを書く欄に書き込みます。次にそう主張したい理由。

★疑問や調べたいことを書く欄も埋めていきます。そうしてようやくタイトルを考えます。これは実は世界のコンセプト作りです。

★スムーズに全部書き込めませんが、おっ、これは政治的な視点が生まれたね。国際問題に発展したね。農業問題だなあ。健康の話だね。権力問題。ああ、戦争にならないようにしてよ。

★とかミニフィードバックをしていきます。自分の顔は自分でわからないので、ディスカッションの時間を設定すればよいのですが、時間がないので、1人1回はフィードバックをしていきます。それは自然と共有されていくので、一杯の蕎麦から始まって多角的な世界に広がるのをみな共有します。

★一杯の蕎麦の先入観を開いていく作業ができました。できたワークシートは全員プレゼン。

★自分の考えに潜むコンセプトに気づく。コンセプトを与える垂直思考ではなく、考える過程である水平思考からコンセプトに気づく。ワークシートに書き込む作業が、実はチャンスクエスチョンになっていたということに気づきました。

★夏休みの集中連続講座1コマ90分で4コマでやってうまくいったことを、探究ゼミでやろうとしてうまくいかなかkったのですが、引き算の美学で、1枚のワークシートに水平思考とチャンスクエスチョン機能を埋め込むことによって、蕎麦が多様な世界にジャンプするチャンスを生み出したわけです。

★問いが命と言われますが、ワークシートそのものが問いの機能を有するという方法もあったわけですね。

★没入と解放の50分。校長の探究ゼミは難しい!という声も聞こえてきます。自分でテーマを決めるのは、生みの苦しみですから、そうなります。しかし、だからといってテーマを決めてやることはしないで行こうと決めています。その代わりサポートツールは何が最適か。夏のメンバーとは違うツールを開発しようと。

★問題を与える個別最適化の誘惑に負けず、あくまでチャンスクエスチョン機能(関数ということ)のツールでサポートしようと。ツールというファシリテーションを創ることがファシリテーターの役割だとようやく実感した次第です。

★青柳先生、三角ロジックをチャンスクエスチョンシートに変換してみました。あのときの対話でヒントをいただき、ありがとうございました。今度お見せします。

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