革新的教育×自己変容型マインド(04)学校と塾の葛藤あるいは連携 抑圧型組織か才能開花型組織かがわかる。
★最近は多くの学校が、学内予備校や塾のコンサルと提携しています。しかし、葛藤が起こるところもあれば、連携がうまくいきシナジー効果が生まれているところもあります。それはなぜでしょう。AIを導入しているところは、基礎学力はAIに任せて、PBLや人間形成は学校が行うという分業を行いやすいのですが、学内予備校の場合、予備校の講師がカリスマだったりすると、感情的に生徒が学内学校離れを起こします。すると学校は調査書を発行してくれればよいという機能に転落します。
★AIの方が人間ではないので、割り切りやすいわけですが、学内予備校の場合は、そうはいきません。学内予備校と学校のコミュニケーションが言うまでもなく肝ですね。しかしながら、学内予備校は、知識や基礎学力という領域なので、コミュニケーションが比較的とりやすいし、スコア化しやすいので、互いに成果をエビデンスとして話し合いがしやすいのです。AIとそこは同じですね。
★ところが、総合型選抜や小論文の指導となると、スコア化がしにくいし、人によって編集方法が違うので、コミュニケーションは複雑です。しかも、自己主導型マインドタイプの学校が、自分たちは総合型選抜ができないからと塾に依頼すると、丸投げになりがちで、塾の方は、物理的に処理ができなくなるという葛藤が起きます。お金を潤沢に出すのであれば、塾の方も人員を増やすのですが、そうはならないので、負担がかかります。塾の方はビジネスですから、できないことはできないとはっきりいます。しかし、学校はそこがわからないので、無責任だとか強欲だといわれなき圧力をかけてきます。
★しかし、塾に頼まない場合、どうなるのか?結局なるべく一般選抜入試に進路準備を変更していきます。ところが、今度は共通テストで高得点を取るための勉強ではなく、それはそこそこ必要だけれど、細かいことは調べればよく、自分の興味と関心をもったことを広げたい深めたいという生徒は、学校に不満を抱くようになります。その場合、意欲のある生徒は塾に行けばよいのですが、それが出来る環境にある生徒はよいのですが、そうでない生徒はどうすればよいのか。。。この総合型選抜は、学校のディプロマポリシーの変更を迫る隕石のようなものなのかもしれません。
★一方、自己変容型マインドタイプⅠからⅢの学校が塾に総合型選抜などのコンサルを頼んだ時、このタイプの学校はOld PowerとNew Powerが拮抗しているのが常ですから、その組織の葛藤の影響を塾側も影響を受けてしまいます。コンサル側に、その組織変容のコンサルも契約に入っている場合は、そこを解決する提案をしますが、入っていない場合は、ボランティアになるか、巻き込まれるかして、本来の総合型選抜に集中できないという悩みが生じます。しかも、学校の教師の中には、ボス型リーダーがいて、気にいらないからと業者に強くでるようなアクションを起こすところもあります。
★うまくいくところは、経営陣や担当部署の長がそこは調整します。
★総合型選抜の塾の中には、学校以上に人間の根源的な存在問題をベースにプログラムを展開するところがあります。自己変容型マインドタイプⅣとかⅤとかと連携すればシナジー効果が出るのは間違いないのですが、このタイプの学校は、自前でできてしまうので、依頼するケースが少ないのです。
★ですから、そのような学校以上に存在問題ベースで総合型選抜の指導を展開する塾は、そのプラグラムデザインのコンセプや方法において、学校の総合型選抜指導に対する考え方と大きなGAPに直面しがちです。ですから葛藤になりやすいのです。もちろん、学校側が謙虚に受け入れて大きな成果をだすところもあります。
★なぜこのような情報が保護者にとって必要かというと、自己変容型マインドがのびのびと成長していくには、学校組織がハラスメント組織や抑圧組織であってはうまくいかないからです。成長の条件は、学校が才能開花型組織であるということなのです。
★ハラスメント組織(あるいは抑圧型組織)か才能開花型組織であるかどうかは、説明会で教師のスピーチの雰囲気や使う言葉によってわかります。特に自己変容型マインドタイプを志向する保護者には、すぐにわかるでしょう。
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