石川一郎先生と明日対話 探究やPBLやマインドフルネスの本当の新しさを対話します。
★8月20日金曜日は、<GLICC Weekly EDU 第42回 「2027年に教育を変えるニューパワー教師の価値ー石川一郎先生との対話」>の日です。最近石川先生はfacebookでこんな考え方を連載しています。
「学校改革 ~ 北風と太陽
学校が変わるのに、北風作戦か太陽作戦が考えられる。
北風は共学化、カリスマ校長就任、移転・校名変更など
太陽は職員室を活性化して、現場の自己肯定感を高め、ボトムアップの教育内容の充実
世の中の改革をみていると圧倒的に北風作戦
ただ学校内部は太陽作戦が好まれる
この20年私学をみていると北風が多いが限界もきている
ちょっと考えたい 続く」
★石川一郎先生とは、この北風と太陽のパロディー版である星新一の「未来いそっぷ」でワークショップを協働したことがあります。2009年ころだったと思います。思考力セミナーというワークショップです。そうなんです。元祖思考力セミナーはかえつ有明だったのです。今では、すっかり聖学院の18番ですが、走りはもう12年前のことですね。
★ただ、その時は、思考力なんてどこの中学入試でも行っていると学内外から揶揄され、入試そのものは「作文入試」でした。それを聖学院は、すかさず、思考力セミナーー思考力入試と名称を統一して実施して、その普及力に拍車をかけました。当時の聖学院の今でいう広報部長は平方邦行先生でしたから、石川先生と私と鈴木さんの4人で話し合って、すぐに決断しました。
★この流れが、2011年に21世紀型教育を考える会(今の「21世紀型教育機構」)発足に直結します。この2011年スターティングメンバーには、今の三田国際の学園長の大橋清貫先生が加わっています。
★当時は、石川先生の副校長時代でしたから、その時の改革は、未来版北風作戦でした。つまり、イノベーションによって北風が勝つわけですね。校長に就任すると、その勢いは増し、国際生入試、英語で哲学授業、サイエンス科の進化バージョンのプロジェクト科、ブルームのタキソノミーベースの思考コードなどの基盤を作ったところで、佐野先生と金井先生にバトンを渡しました。
★ですから、石川一郎先生は、太陽作戦でも北風作戦でもないのでしょう。その辺をお聞きしようと思っています。
★SFは、たしかに未来の予言書のごときです。ですから、石川先生も星新一の「未来イソップ」の向こうにさらにビジョンを描いているはずです。
★不思議なことに、探究はパースから、マインドフルネスと社会実装はジェームズから、PBLはデューイから生まれたものです。みな新学習指導要領のコア教育方法です。そして、この3人は、アメリカのプラグマティズムの創始者です。
★石川一郎先生もアメリカで育っています。元祖帰国生です。
★プラグマティズムは、理念と実践の効果を問います。効果があれば真理です。特にジェームズは、科学も超自然的なことも、社会にとって有効であれば真理であるとします。ただし、3人とも米国の民主主義創りを前提にしていますから、その真理はインタラクティブでなければなりません。
★おもしろいのは、プラグマティズムという哲学は、メインストリームが思考方法なのです。民主主義の制度を生み出す思考方法、民主主義を支える教育で行う思考方法を問い返したのです。よく方法より価値だとか言われます。プラグマティズムは、その方法が価値を生めばよいだけです。価値をうたっても、実行方法がなければ愚かです。実行方法があっても、価値がなければ空虚だということでしょう。
★アメリカの哲学も心理学も宗教人類学も大きな影響をプラグマティズムにウケているというのは、多くの見識者が語っています。ヨーロッパの思考様式と全く違う米国流儀の思考様式として、アメリカ人が大切にしているというのです。
★さて、新学習指導要領はそのプラグマティズムをそのまま引き継ごうとしているのでしょうか?おそらくそづでしょう。しかし、プラグマティズムは経験という媒介を通しますから、結果は経験によって変わります。
★したがって、プラグマティズムを生むアメリカの経験と日本の経験は違いますから、自ずと違う形になるでしょう。
★その違う形を石川一郎先生は、日本の多くの学校の経営陣とそれぞれに創ろうとしています。
★それゆえ、北風か太陽かなのでしょう。
★そして、今やリーダーフルの時代です。それは石川先生がZ世代との対話を通して知っているわけです。北風と太陽が多様化した複合的な現場にあって、いったいどのようなビジョンを見出したのでしょう。明日の対話がワクワクします!石川一郎先生よろしくお願いいたします。
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