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2021年8月29日 (日)

World Makingの時代(01)2089セカサク覚書

★2089年には、Z世代は70代から80代になっています。そのときZ世代はα世代のための未来を創っているでしょう。したがって、私たちは、今目の前に広がっているデストピアをなんとか好循環に転換させる世界作り(セカサク)をしておかねばなりません。あらゆる領域においてです。私は教育の現場にいるので、教育の現場でも行っているわけです。その一つの現実態として教育出動したのが21世紀型教育機構作りでした。同士が集まり今やその価値は教育市場の中では一定のポジショニングを得ています。

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★今、私は同機構のメンバー校の一員で、理事は退いています。機構の新たなビジョンであるWorld Makingというグローバル教育4.0を現場でどのように現実化するか動き始めています。動きながら考えるプラグマティックな性格がゆえに、4月から勤務したばかりなので、イメージが結ぶのに少し時間がかかりましたが、セカサクワークショップができる探究の環境を教頭を中心に学校全体で生成してくれたおかげで、プレ実践も出来、上記のようなイメージが降りてきました。

★men for othersはキリスト教の理念でありますが、ニューヨーク国連の平和のためのギャラリーにも掲げられ、民族や宗教、文化の違いを超えた地球全体の共通の理念となっています。それがゆえ、21世紀型教育機構は前身の21世紀型教育を創る会の時から、機構の理念はmen for othersになっています。アクレディテーションの度にこれは確認されます。

★そのために、世界の人びととSDGsのような社会課題を解決するコミュニケーションができるようになるため、C1英語、PBL授業、ICT(今はSTEAM)、リベラルアーツ、哲学、海外大学進学準備教育などを共有してきました。

★また、men for othersは地球市民にとっての民主主義の理念にも重なります。そういう意味で、19世紀末から20世紀初頭に生まれたパースとジェームズとデューイのプラグマティズムの考え方をベースに100年以上たった今の時代に適合するように現代化する学びの環境を作っています。

★おもしろいことに、彼らの考え方は記号過程としての思考を教育で実現することが即民主主義に結びつくというものです。考えてみれば、当時は近代国家も脆弱だったし、民主主義国家も少数派でした。今でも、民主主義国家は50%を切ると試算するシンクタンクもあるぐらいです。

★したがって、私たちは、プラグマティズムの系譜としての≪私学の系譜≫を引き継ぐ作業をしているのだと思います。そして、2089年には、200年という歳月を通して、プラグマティズム的な民主主義が地球市民社会市場として広がるように実現する教育出動をしておく必要があるのだと考えています。

★私は幸い理事ではないので、自分の考えを自由に言えます。私の考えに賛成してくれる教員といっしょに21世紀型教育機構に寄与できるような実践を自由にできるというのが私の役割です。

★上記の図は、学校だけではなく、他の団体にも当てはまるように一般化しました。21世紀型教育機構のメンバー校のSGT(スーパーグローバルティーチャー)は、今上記の図のワーキング層であるPBL授業のデザインの実践研究を協働して行っています。

★学校改革論は、いつも国家に紐づく制度改革の話や組織開発論、マーケティング論に終始し、授業をいかにデザインするかという話にはなかなかなりません。しかし、同機構は授業デザインをテコにZ世代にとってwell-beingな学びの環境を作っています。結果的に組織も変わり、学校改革は成就し、生徒も集まるという状況になっています。

★このような学校改革の話は、今のところ同機構以外ではあまり聞きません。そこで、同機構の教育研究センターのリーダーSGTが、機構以外にも拡大していくことで、日本全体の教育が変わるという作戦を遂行し始めました。すばらしいですね。

★一方私の方は、勤務校がスモールサイズだということもあるし、カトリック校なのでそもそも理念がmen for othersですから、上記の図のmen for othersと根源システム=記号過程としての脳神経身体宇宙全体のシステム思考がつながる試みを始めました。同僚の先生方も幾人か協働してくれています。

★スモールサイズということは、組織論や授業デザイン論、経営論に関しては複雑ではないのです。まして、私立学校なので国家に縛られることはありません。民主国家としての法理念とmen for othersとしての規範は共通するところが大なので、縛られているのではなくて、共有しているだけです。

★したがって、理念と根源システムがダイレクトに結びつくかどうかが見えやすいのです。

★サイズが大きくなると、それぞれの層の規範が必ずしも一貫性がないので、葛藤を起こし、目先の解決に時間がとられ、根源システムにはたどりつかないし、そうなると理念はスローガン化します。

★そうならないようにモニタリングしているのが、21世紀型教育機構のアクレディテーションの役割でしょう。

★こうした上記の7つの層が循環し、一貫性がでてくる世界を創るというのがWorld makingです。同機構のおもしろいのは、同一システムで動いているわけではないのです。それが国際バカロレア機構と違います。

★国際バカロレアの姉妹コミュニティであるラウンドスクエアに近いあり方だと思います。加盟校の私立学校がそれぞれ独自性を発揮するコトが大事です。しかし、同時にIDEALSという理念は共有しています。

★国際バカロレアの10の学習者像、ラウンドスクエアのIDEALSという理念は、最終的にはmen for othersに収束します。

★そういう意味では、このようなコミュニティが互いに世界に広がっていくということは2089年の世界作りに大いに貢献するでしょう。21世紀型教育機構が、世界と結びつくコミュニティになることがグローバル教育4・0の目標でもあります。

★マイルストーンとしてまずは2027年に日本の中等教育段階での学びの実践が大きく変わることになると思います。そのビッグバーンは21世紀型教育機構も契機の1つになると思います。

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