【響】<14>New Nature Cityへ フィリップ・デスコラ beyond レヴィ=ストロース
★自然と文化を分断する自然主義に対して、新しい自然を捉え返している落合陽一さん。デジタル・ネイチャーというと自然と文化をつなげるイメージがつかないという人も多いでしょう。しかし、あらゆるものは化学変化であり、化学変化は電子や陽子、粒子が交換される過程だからたしかに、自然であれ人間であれデジタルから見れば差異は解消します。
★一方、クロード・レヴィ=ストロースの弟子フィリップ・ディスコラは、レヴィ=ストロースの野生の思考を内面性の類似性と身体の類似性のに軸で創る座標によって、一つの思考様式として、師を乗り越えようとしているかのようです。
★この座標によって、実は落合陽一さんとは違って宗教文化人類学的に従来の「自然」概念を乗り越えていきます。これによって、日本のようなアニミズムが原始宗教から新アニミズム論に変容します。
★何々、おもしろいじゃないかと、ネットサーフィンしていくと、eストニアに行きつきました。人口200万人に満たない国で、地政学的にロシアやドイツ、デンマークによって支配されたり独立したりを繰り返してきたバルト三国の一つですが、外務省のデータによると無宗教になっています。
★スカイプ開発の国エストニアなのでeストニアと呼ばれているそうですが、実は無宗教だけれど、若者の50%は土着のアニミズム的な宗教に親和性を感じているというような話もでています。デジタルとアニミズムはなるほど親和性があるのかとさらに検索していくと、またまた文化人類学に戻ってきて、どうもレヴィ=ストロースはソシュールの言語記号論に影響を受けていたらしいけれど、師を乗り越えるために、ディスコラは、パースの記号論を活用したらしいということになり、驚きました。
★そして、パースの記号論は、その後、意味論・統語論・語用論という領域に発展していったのだということも。なんと、1985年代、大ブレイクした池上嘉彦先生の記号論に戻りました。実は中学入試がムーブメントになったこのミレニアム世代誕生の時代に重なり、開成をはじめ、多くの学校が池上嘉彦先生の記号論の中学生向けの文章を出題しました。そうかあ、ミレニアム世代は、パースに親和性があるのかあ。
★当時は、入試問題出題時の著作権問題は緩く、それゆえ、池上嘉彦先生を尋ね、先生の文章を使った開成の入試問題を見せて、今後の言語や記号論、受験業界の行方についてインタビューする企画を実行できました。それをきっかけに、開成の先生方ともよく議論しました。授業研究もして、大いに勉強になったものです。懐かしい。。。
★そして、そのときに、池上嘉彦先生が詩学だよこれからはと。パースの記号過程が生み出す存在のカテゴリーの2つ目でもなく、3つ目でもなく、1つ目に相当するのではないかと、当時は思っていたので、その時は理解ができなかったんだと思います。しかし、今なら、それは、アニミズムの新しい捉え方だよとと新しい発想を示唆していたということがわかるような気がします。池上先生の最終講義は、民俗学的な民話の伝承・伝播の話でした。なんと、すでにソシュールからパースへと池上先生は展開していたのかもしれません。
★池上先生から、直接それは聞いていませんが、先生はエーコの「記号論」を翻訳しています。エーコは、ソシュールとパースの記号論をベースに発展させているらしいので、池上先生はそういう着想を持っていたのだと独善的ですが予想しています。
★そんなことを思い出しながら、この記号をデジタルに置き換えたら、なるほど落合陽一さんとディスコラはつながるし、今パースが情報学で見直されているのもわかるような気がします。
★最近よく使うトルーミンモデルである三角ロジックも、結局はパースの記号の三項図式と親和性があります。そういえば、パースを活用したコミュニケーション論は、ベイトソンも展開していました。ベイトソンは、私の学習理論の大事な発想の源です。
★しかしながら、そんな中で、座標モデルをディスコラは使います。宮台真司さんなら四肢的構造というかもしれません。
★3なのか4なのか、それはともかく、メタ思考という世界作りのパースペクティブは、コードを自在に自分で創れるかですね。もはやα世代にとては、コードを自分で描く時代だし、コードをパッシングする時代でもあるのかもしれません。
★PBLの私の枠組は、レヴィ=ストロースとピアジェ的MITモモデルを活用してきましたが、それ自体20世紀型であるということに気づきました。beyond レヴィ=ストロース、MITメディアラボ、そしてブルームでした。
★思考コードのB軸とC軸をMIT型学習理論やブルーム的に読むのか、パース型文化人類学的に読むかで、読み方が違います。ああ、これが編集者が理解できないとモノ申してくる壁なのだと、対話にならない差分だったということがやっとわかりました。今後はここを丁寧に対話していけばよいのだと。とはいえ、膨大な時間が。。。
★なるほど、それで、仲間とワークショップ言語という新しい記号論過程を生み出そうとしている自分がいるのかもしれません。
★ハイブリッドな孫の動画を見ながら、α世代の未来を妄想し始めたわけです(笑)。
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