21世紀型教育機構のワークショップ 緊急事態宣言発令に伴いオンラインワークショップに速やかにシフト 新しい社会のロールモデル
★7月18日、21世紀型教育機構は次世代SGTのためのPBL授業の共創ワークショップを、和洋九段女子において、対面型でリアルに開催する予定でした。しかし、同機構サイトに「東京都に緊急事態宣言が発令されることを受けて、本イベントはオンラインでの実施に切り替えることにいたしました(2021年7月10日)」とあるように、速やかにオンラインワークショップにシフトした模様です。
★何気なく、シフトしたと告知されているわけですが、このことの意味を確認することは歴史的にも重要です。久々の対面型のワークショップを行おうと盛り上がていたはずなのに、緊急事態宣言が発令されるや、速やかにというかクールにオンラインにシフトしたのですから。
★機構はサークルではなく、組織ですから、企画運営の主催者である21世紀型教育研究センターのSGT(スーパーグローバルティーチャー)リーダーの皆さんは、時空を超えて、つまりサイバースペースで熟議をし、速やかに理事会で判断できる論拠や情報を共有したはずです。この熟議×意思決定の俊敏さがハイブリッド対話ができるチームになっている21世紀型教育機構の強みでしょう。
★ちょっと考えて見ればわかるように、加盟校である静岡聖光学院が端的な例ですが、緊急事態宣言発令や否や、東京のどこかの会場で集まって会議をするなどということは到底できない話です。加盟校は11校です。1つの学校なら会議を夜遅くまでリアルでやるかもしれませんが、同機構は、サイバー上で行います。同教育センターのSTG(スーパーグローバルティーチャー)リーダーはデジタルパイオニア世代ですから、問題はありませんが、理事会メンバーは、その多くが団塊・断層世代です。一般には、ここがサイバー関連は苦手です。しかし、機構の場合、世代に関係なくハイブリッドツールを自在にこなします。これは同機構の特徴です。
★もっとも、クローバルな視野からみれば、当たり前なのでしょうが。
★また、熟議や意思決定の時のポイントは、感情論ではなく、ロジカルシンキングと思いやりのマインドの両方で進んだことは推測に難くありません。PBL実践校ばかりだからです。
★つまり、21世紀型教育機構は、ハイブリッドPBLに移行しているため、状況に応じて柔軟に対応する一貫性ある行動をとるのは難しくない。そして大事なことは、技術的な側面に合わせて、黄金律(NY国連が提言している意味で)を基準に、機構以外の参加者に対する配慮をする一貫性ある行動をとるのは論理的にも精神的にも当然なのだと語り合ったことでしょう。
★さらに、今回のワークショップの目的である「SGTとの情報共有、新しい市場拡大」もオンラインシフトによって達成することができると判断したことでしょう。
★というのも、同教育研究センターのSGTリーダーの一人である児浦先生は、すでにオンラインワークショップについて本を執筆していて、実践済みですから、対面型ワークショップでしかできない領域をできるだけオンラインでもできるように挑戦しよう、またオンラインでしかできない強みを創出しようという熟議になったに違いないからです。
★変化に対応しながら、その都度進化する、つまり自己変容するのが、SGTの本意でもあります。
★1つの学校の組織と違い、1人ひとりがリーダーフルなコミュニティシップを発揮する新しい組織開発の場となっている21世紀型教育機構。1校ではなかなかできない組織作りになってきています。これぞ21世紀型教育機構としての面目躍如というところだと思います。
★そして、この新しい組織作りが、ティール組織という新しい発想の枠をも超えて、新しい社会づくりのロールモデルになると思います。
★もはや、誰がリーダーになるのかという議論はアナクロニズムであるという時代になってきました。ここに未来を拓くカギがありますね。
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