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2021年7月22日 (木)

【響】<05>知識と精神のシンプルな統合の時代 数学的思考が大切。

★今や様々な学習理論や思考方法、精神の調整方法が溢れています。このような現象は、知識の固着化と精神の表層化を解く変容の時代であることを示唆しています。したがって、一方で歓迎で、一方で表現の多様化のかなたにあるシンプルな理屈を見出したいと思うわけです。そして、そのヒントは数Ⅰや数Aにあります。文理融合とか最近言われていますが、これは集合論と命題論、確率論、座標を、文系理系関係なく共有するということだと最近思っています。

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★勤務校の数学教師とコラボしながら夏期特別講座をやったり、秋以降の探究ゼミを行っていくのは、この着想に互いに共感できたからです。詩やエッセイを数学的に読む、つまり暗号解読のように理解していくにはどうするか?

★夏期は4冊くらいの本を素材にしますが、その際、全文を読まずして全文を把握することは可能か?という挑戦でもあります。

★文章は集合論や命題の数学的思考を活用して読んだり、気持ちやマインドを座標で振り返ってみたりします。

★矛盾やジレンマに気づくことは総合型選抜や小論文ではコアな思考の出発点ですが、それに気づくには、知識の固着化を解放することです。上記の図でいえば、AやXの名称を覚えているだけの世界から、その背景を広げていくのですが、その背景は集合論的なカテゴライズをしていくことです。その際、命題論が必要になります。今回はあまり語りませんが、この背景を広げていくには、調べ学習ではうまくいきません。極限の体験のイマジネーションがどうしても必要です。コンパッションが必要です。これを養うには、体験が極めて重要です。

★また、背景を広げていくだけではなく、AとXの類似点を探ります。これができるとメタファーやアナロジーなどの知識の解放が行われるでしょう。そして、類似点と差異を識別しないことによってジレンマが生じることもシンプルにわかります。

★どのくらい類似するのか差異があるのか、一致するのかは確率論です。

★社会科学や人文科学は、ここらへんを独自の名称で体系づけますが、ほとんど単純な集合論や確率論的な統計手法で組み立てられています。

★〇〇理論を持ち出すと、生徒はその個別の名称に引きずられ、シンプルな思考実在を忘れてしまいます。それは衣装と同じですね。服を着ることが本質でも、ファッショナブルなデザインを気にするのが人間です。

★ともあれ、そのシンプルな思考実在とは、数学的思考です。言うまでもないですが、数学的難問を解く力のことを言っているわけではありません。生徒が、知識どうし、精神どうし、知識と精神等々の置換や変換の確率論的な正当性、信頼性、妥当性を探る思考スキルや思考ツールを共有するのがこの夏取り組もうと思っていることです。思考コードの共有も取り組みます。

★アリストテレスの論理学やレトリック論をはじめ、そこから見出して、今流行っているアブダクションだとか、ギブソンのアフォーダンスとか、アナロジーだとかメタファーは、アリストテレスがそうだったように数学的思考にほかなりません。言語スキルだと思われていますが、実際は数学的思考です。

★アリストテレスの政治学や経済学は、正義論に集約されますが、彼の正義論は、関数関係的発想です。

★そうそう、トポロジーはやはり触れないわけにはいきませんね。

★トポロジーを入れなければ、数学的思考の全体集合が見えませんから。現状の数学教科書は、まだ部分集合だと思います。

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