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2021年7月10日 (土)

前嶋校長かえつ有明を語る 開かれた言葉の力 

★昨日、GLICC Weekly EDU 第37回が発信されました。タイトルは<かえつ有明中高 前嶋正秀校長先生との対話「かえつ有明のバックヤードから表舞台のすべてを知るキーパーソン」>。前嶋校長の柔らかい言葉の力がすごいです。

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★実に謙虚で、学内の先生方1人ひとりを思いやりいわゆる「同僚性」を確立しているなあとすっーと入ってきました。この「同僚性」こそ、かえつ有明の教師間、生徒間、教師と生徒の間に広がっている心理的安全性だと思います。

★そして、この心理的安全性があるから、開かれた学校で、いろいろな方がアプローチしてきます。世界では、グローバルエリートは、欲望の経済社会をなんとかしたい、このような社会は従来の能力主義(メリトクラシー)がつくってきた。だから新しい経済社会を生みだそうと躍起になっています。

★最近もNHKで白熱教室を繰り広げているサンデル教授などは、能力主義は悪だとまで言っているのです。能力主義は、能力優先主義で、格差や分断を生み出しま。経済的格差は健康格差だけではなく、精神的分断も生み出します。どこに心理的安心のない社会なのです。

★それでよいはずはありません。ですから、グローバルエリートは、脱成長社会を考えはじめています。日本では能力主義は、学歴社会という言葉で表現されています。まさに、わたしたち教育の世界で起きている出来事です。

★前嶋先生は、このような能力主義的な世界とは違うダイバーシティをベースに、生徒が豊かな人生を送ることができるように、同僚性をベースに教育に取り組んでいます。これは、謙虚でありながら、凄まじい高邁な精神で立ち臨までなければ成就しません。

★そして、同僚性という一丸となって歩んでいかねばならないのですが、いわゆる集団主義的な同僚性ではないのです。互いに自分のアイデアや判断を語り合うことができる開かれた言葉の持ち主であることが可能なチームなのです。

★開かれた言葉が担保されているがゆえに、開かれた学校であり、それゆえ多くの人がアプローチしてくるダイバーシティがベースになるのです。

★前嶋先生は、校長としてワンマンにならないと宣言しています。教員1人ひとりの開かれた言葉を傾聴し、化学反応が起こる同僚性をつくっていくというわけですが、これは別の角度から言うと、1人ひとりが自分の考えや行動のリーダーであるということです。

★かえつ有明の人気の秘密は、教師も生徒もみな一人一人がリーダーなのです。リーダーフルな学校です。前嶋校長先生は、船頭多くして船なんとかという常識を転換する凄腕のリーダーなのです。新米校長である私は、前嶋校長から多くを学びたいと感動しました。詳しくはYouTubeをぜひご覧ください。

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