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2021年5月10日 (月)

GLICC Weekly EDU(33) 工学院の田中歩先生のクリエイティビティ ケンブリッジインタナショナルスクール認定を拓く 究極のカリキュラム!ファーストペンギン!

★先週の金曜日、GLICC Weekly EDU 第28回「田中歩先生との対話―工学院附属中高のイノベーションを牽引するリーダー」が開催されました。工学院の教務主任の田中歩先生の人柄がにじみ出る対話になったと思います。やはり学校は教師という人間力が大切だと改めて思い知らされました。

★教育基本法第九条にこうあります。「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。2 前項の教員については、その使命と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない」と。

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★生徒中心主義という崇高な使命を自覚し、絶えず先生方と研修を通して研究や修養に励む環境をデザインしているわけです。そして、具体的にはグローバルでイノベーティブな学びの環境を日々アップデートする修養に邁進しています。

★そういう意味では、同校の教師も生徒もアグレッシブだし主体的ですが、今回田中歩先生と対話をして改めて感じたのは、クリエイティビティがあるからこそアグレッシブになれるし主体性が生まれてくるのだという実感です。

★アグレッシブかつ主体的に動くからクリエイティビティが生まれてくるのだと思っていましたが、逆もあるのだというか、はじめにクリエイティビティが尊重されているかどうかなのが決め手なのだと。クリエイティティビティをワクワク楽しめるか、クリエイティビティは思い付きで勉強ではないのだと考えるかで、主体性が生まれてくるかどうかが決まるのではないかと。

★主体性は本来だれでも持っているのであって、それが解放されるには、クリエイティビティを尊重する姿勢があるかないかによるのではないかとそう感じました。

★そんなことを感じながら、今回のメインの話「ケンブリッジインターナショナルスクール認定」の話に耳を傾けていました。1条校(多くの人がイメージする高校)としての認定は本邦初です。今まではケンブリッジイングリッシュスクールで、英語教育の領域での認定でした。それも本邦初ですごいことなのですが、今回は工学院のカリキュラムがそのままイギリスのAレベルテストに直結するという話なのです。

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★ざっくりえば、日本の1条校でありながら、イギリスの学校としての機能も持っているということです。卒業資格は、日本のものしかありませんから、ダブルディプロマではありませんから、IBに似ていますが、IBと決定的に違うのは、IBはIBのプログラムをやらなければならないのですが、ケンブリッジインターナショナルスクールとして認定されたわけですから、工学院のカリキュラムそのものがAレベルのカリキュラムに認定されたとくわけです。

★ですから、複線のカリキュラムではなく、一本のカリキュラムで日本の高校卒業資格とイギリスの高校卒業資格試験を受ける資格をとることができるのです。IBやダブルディプロマは、二本のカリキュラムを運営する必要があります。つまり2つで2つです。しかし工学院は1つで2つです。

どうしてこんなことができたのか詳細は、Youtubeをご覧ください。ただ一つ言えることは、生徒中心主義という使命を遂行していったらそうなったということです。論理的マインドというよりクリエイティブなマインドでなければこんな発想はそもそもうまれてこなかったでしょう。

★日本独自のカリキュラムが世界の学校にダイレクトにつながる時代がやってきました。それを田中歩先生は工学院の先生方と切り拓いたのです。またも工学院はファーストペンギンとして活躍するわけです。

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