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2021年5月 7日 (金)

教育のアップデート~2022年に向けて(17)神崎史彦先生との対話 知性・感性・理性以上の探究もある

★昨夜、神崎史彦先生と久々対話をしました。新年度になって新たな構想と新たなコンサルティングが動き始めたということなので、私自身も新ステージを描いているところということもあって、本質的な話になりました。といっても、それはいつものことなのですが。

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★神崎先生は、ご承知の通り、探究や総合型選抜のカリキュラムやプログラム開発の学校コンサルティングも手掛けています。最近では、スタディーサプリの教師版「探究」デザインメソッドの編集・出演もして、大活躍です。

★そんなわけで、探究の捉え方の話が必然的に多くなりました。基本的にはWorld Makingが中心になりますので、知識と論理のレンズだけでみていると神崎先生の探究の考え方やデザインが見えません。

★知性と理性と感性ぐらいまでレンズを大きくすると若干みえてきます。

★ですから、知識・論理のレンズでは、神崎先生の話はわかんな~いとなります。まして、知識定着探究(それを探究とは言わないという人もいますが、私はありだと思っています。レンズは多様ですから)レンズでは、対話が成り立たないかもしれません。

★もちろん、神崎先生は、相手のレンズに合わせて話しますが、ただ、互いに了解するには、一方的に合わすだけではなく、レンズの伸縮自在な柔軟性がやはり必要でしょう。着地点がどこなのかは、たしかにいろいろですが、一歩も伸縮をシフトしないというのであれば、対話はなりたたないですね。

★また、知性・理性・感性のレンズも、この伸縮の柔軟性が必要ですが、このレンズは比較的大きいので、互いの共通点も多く、わかり合えたというう誤解が生じます。これが、意外と厄介です。わかり合えていたはずなのにというルサンチマンのエネルギーは、このレンズが柔軟性を欠いている時衝撃的です。

★神崎先生の探究は、やはり生徒にとってブレイクスルーが起きる仕掛けがセットされているので、知性・理性・感性以上のSomethingがあります。これは、おそらくSpiriualityに属するものです。クリエイティビティとかマインドフルネスとかインスピレーションとかセレンデピティとかそういった感覚のものがセットされています。

★ですから、カトリックの学校が神崎先生を受け入れるのは、そこのSpiritualityの部分です。NHKでよく登場してくるドイツの若き哲学者マルクス・ガブリエルはそれをガイストと呼びます。カトリックでは、それを霊性と呼びます。

★かえつ有明の佐野先生や金井達亮先生ならマインドフルネスとかコンパッションと呼びます。

★才能とかタレントとか呼んだとき、このような感覚は必要ですね。もっとも、これは偏差値では測れません。

★私が翌朝が早かったので、時計の針が日にちをまたいだところで対話は終わりになりました。残念ですが、楽しみにはまたの機会に。神崎先生、ありがとうございました!

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