GLICC Weekly EDU(35) 静岡聖光学院 多様性が生み出す生徒の才能 Aレベルを中核に 副教頭田代先生との対話
★先週の金曜日、GLICC Weekly EDU 第29回「田代正樹先生との対話―静岡聖光学院の挑戦を支えるリーダー」で、田代先生と鈴木代表(GLICC)と対話しました。そして、静岡聖光学院のまたも新たなステージを知ることができました。この新たなステージは、兄弟校聖光学院も歩まない道かもしれません。それぐらい破格です。
★ですから、日本の教育を兄弟校が2つの極として塗り替えていく可能性に気づきました。つまり、日本の教育をグレートリセットする希望です。もし子どもたちの未来を本当に望むメディアの方がいらっしゃるのなら、両校の際立った教育を生み出す本質的なところは何か探る取材をするとよいのではないでしょうか。まずは、本Youtubeをご覧になり、取材のポイントを整理してみてください。
★そして大事なことは、静岡聖光学院が自らのイメージをまたまた脱皮してしまったということなのです。同校の特徴は、たとえば、ラグビーが超有名です。新しい学びの空間やオンライン授業も多くのメディアが入りました。ケンブリッジやハロー校をはじめとするかつてのイギリス圏の東南アジアの国々の有名パブリックスクールとのグローバル連携プログラムも驚異のネットワークを拡大しています。
★この多様な教育の環境をセットすることで、教師が教え込むのではなくて、学びの環境が生徒の才能を開花します。Growyh Mindsetされます。
★しかしながら、まだまだそれだけでは、すべての生徒がハイレベルなタレントを開花できないと星野校長は考えたのでしょう。そこで、Aレベルの学びのシステムを中核に据えました。IBスクールが人気があるのは、ハイレベルなタレントを生み出す学びのシステムをプログラム化しているからです。
★しかもIBスクールはもっともっとそのプログラムの効果を発揮するためにPBLを導入しています。私もIBスクールの先生方とPBLのオンラインワークショップを行ってきました。自分たちがこのような21世紀型教育のPBLをやってこなこなかったと気づいたとメッセージをいただきました。誰もがいう21世紀型教育ですが、実はIBティーチャーが知らなかった21世紀型教育というのがあったのですね。幸せの青い鳥とはこのことだと思いました。同士校が集まった21世紀型教育機構の教育こそそうなのだと。
★そこで確信したのです。日本の教育にはPBLのベースがないから、PBLをやっているといっても、なかなかPBLにならないのだと。それは思考コードのC3の価値をちゃんと理解しようとしないからです。IBスクールの先生方やこれからなろうとする学生とワークショップや講義をしてきましたが、彼らはそこの重要性を知っています。世界標準というとき、A1から出発するのではなく、C3からものの見方感じ方を構築していくことだと。
★ところが日本の教育はA1からB2くらいまでで満足してしまいます。世界のエスタブリッシュスクールは、そこは当然です。生徒は自習室や自宅あるいは寮で自らそこは獲得していく学びの自由を発揮します。学校の授業は、したがって、C3から学びは始まるのです。もちろん、知識を学ぶことが多いのですが、実はその知識の扱い方がC3なのです。これは気づきにくいですよね。ですから、PBL信奉者の中には、知識をやっているとPBLではないとか教えない授業とか誤解してしまいます。創造的な活動をしていればC3だというのは、もちろん間違いではありませんが、知識を学び時にこそC3を発揮するのが本質です。
★それはともかく、日本のIBスクールの難点は、一部の生徒が選抜されてIBのDPを受けることができるだけだということです。在校生すべての生徒にその機会があるのではないのです。
★ところがAレベルはすべての生徒にその機会があるのです。このことに気づく人は日本の教育現場にはそう多くはありません。静岡聖光学院が世界のエスタブリッシュスクールと交流したからこそ気づいたことかもしれません。
★そして、ただAレベルのシステムをいれただけだと、他のプログラム同様多様な機会の1つにすぎません。Aレベルの学びのシステムをPBL化できるコーディネーターが必要です。
★星野校長は、それができるスタッフをちゃんと採用しました。さすがです。
★このAレベルの学びのシステムを知っている人はそう多くはありません。あるいは解明できる人はそう多くはありません。私もその1人ですが、日本の学校では、小難しいと言われ多くの場合相手にされません(汗)。
★しかし、星野校長が起用した教師は、それをわかりやすく広めていくスキルを持っています。私が尊敬する先生でもあります。静岡聖光学院はまたまた大変貌するでしょう。まさにグレートリセットの時代を切り拓く学校です。
★田代先生との対話によって、そのような大きなビジョンを知ることができました。心から感謝申し上げます。
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