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2021年5月18日 (火)

2021年私学展(7)かえつ有明 戦略スキルとマインドと愛と②

★今では誰も信じないでしょうが、かえつ有明も6年前は大きな危機にぶつかりました。学校がなくなるのではないかと思われる究極の事態です。その最初の2年間、毎週1回、校務会議に私も参加する機会があり、難局を乗り切るための対話をしました。その時のメンバーに今の前嶋先生や佐野先生がいました。最初の1年は校長不在でしたから、前嶋先生が校長代行をしていました。諦めず、逃げずに、タフネスを発揮しました。今思い返せば、まさにGRIT体験だったと思います。

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(ありし日の前嶋校長)

★戦略会議というより、心理的安全を学内にいかに浸透させるかという話でした。そもそも危機的状況を迎えたことを、経営者の問題にせずに(もちろん経営者の問題ではありますが、問題だと言ったところで、経営者と校長はいなくなってしまったのすでから、どうしようもありません)、自分たちの共通の問題があったのだというリフレクションばかりでした。

★つまり、腹を割ってリーダーたちが対話できる状態をつくらなくてどうするということだったと思います。自負心を捨て、自分の今までやってきた発想を捨て、教師も生徒も共有するワクワクするようなことをやろうと。それこそ泣きながら2年間対話しました。年に何度かは、土曜日の午後夜深くまで対話しました。

★どうしても、最初は何度話しても知識と大学実績の枠組を壊せませんでした。頭や口ではそうではないと言いながら、日々の行為はそこに戻ってしまうのです。そんなとき、前嶋先生が不退転の覚悟で脱皮しようとニーチェのように宣言したのです。穏やかで優しい先生が断固たる決意をしたとき、何かが響いて開かれたのです。

★そこからは一気にアクティブラーニング共有研修が学内全体で生まれ、日々の授業が試行錯誤と創意工夫の嵐になりました。アクティブラーニング入試が勢いづいたのもその想いに呼応しています。

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★研修はあの金井先生が佐野先生といっしょにファシリテーターとしてデザインしていきました。心の開示。恥とは恥をかかないように鎧をつけることだと当時は共有したのだと思います。普段とらないようなパフォーマンスを思い切りやっていきました。いつも厳粛な先生方が踊り始めるのです。清水の舞台から前嶋校長も思い切りジャンプしていました。断固たる決意!ですね。

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(明るさを放つアジキ先生。みなどんなに救われたことでしょう)

★それにしても、私学展が終わり撤収している最中にぼそっと宇野先生。盛り上がったのはアジキ先生の明るさのおかげだよと。ああ、生徒にもこういう声をかけをこのようなタイミングでするのだと妙に納得しました。

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★撤収している最中にも保護者が立ち寄っていました。前嶋校長自ら説明し、片付けも手伝っていました。私も見習わなければなりませんが、今のところ勤務校の先生方の足を引っ張らないように見守っているだけです(汗)。

★前嶋校長とは、6年前のあの時代とは違い、昨年及び今年校長になった先生方は、かなりNew Power School構想をそれぞれに持っているという状況認識が一致しました。であれば、互いに情報共有をし、ゆるやかに協働していこうと。そしてスピリチュアリティもシェアできるといいですねと。

★私学の魂はスピリチュアリティそのものなので、それぞれの学校のその魂の協奏が大きな響きになるでしょうと。そうだと思います。ぜひよろしくお願いいたします。

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