« パウロ坂① 馬が駆けるとき | トップページ | 2021年私学展(11)梅沢校長と梅田校長の気概 »

2021年5月28日 (金)

パウロ坂② イノシシとジャガイモ

★パウロ坂沿いにアグリ体験ができる畑があります。エンカレッジの生徒がイチゴやジャガイモ、なすびなどを育てています。ICTも大好きですが、自然にダイレクトに触れる体験は、ちょっとすてきです。自然に還れと語ったJ.J.ルソーならそういうかもしれません。学歴社会の中で自ら身を守るための鎧をはめながら生きざるを得ない生徒たちですが、畑では鎧をはずして黙々と活動します。

Dsc06683

★しかしながら、そう牧歌的な仕事ではありません。毎年ジャガイモ畑の方は、イノシシとのたたかいです。夜間に全部食べられてしまうのが毎年のことです。そうならないように、囲いをしっかり作るのですが、そこはイノシシです。

★生徒たちは、罠をしかけようとアイデアを出し合いますが、資格がなければそれはできないという、自然保護や猟銃協会などのルールというものがあることに気づきます。

Dsc06692_20210528145401

(イチゴは、生徒がすぐに収穫して食べてしまいます。:微笑)

★まさにルソーですね。自然状態では牧歌的な生活をしていられるのに、そこに闘争が持ち込まれると、急に社会契約の状態が立ち現れます。

★パウロの森の名水も、きちんと毎月水質検査をして利用しています。自然状態はすぐに社会状態にシフトします。理想を内包しながら現実を生きるには、知恵も体力もいります。パウロ坂に隣接するエリアで行うアグリ体験には、そんな意味があるのです。

|

« パウロ坂① 馬が駆けるとき | トップページ | 2021年私学展(11)梅沢校長と梅田校長の気概 »

創造的才能」カテゴリの記事

創造的対話」カテゴリの記事

PBL」カテゴリの記事

高校入試」カテゴリの記事

聖パウロ学園」カテゴリの記事