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2021年4月10日 (土)

非属の才能教育(09)エディンバラ公フィリップ殿下の意味

★昨日9日、エディンバラ公フィリップ殿下が亡くなられたとネットニュースで報道されました。99歳だったということです。数奇の運命をたどった方ですから、今後様々なところで殿下の物語は語られるでしょう。エディンバラ公システムの歴史的な経緯はよくわかりませんが、ある意味王家の名称に相当するものです。ですから、フィリップ殿下の前のエディンバラ公がいるわけです。また、今後の新エディンバラ公の話題も世の注目を浴びるでしょう。

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★私にとっては、フィリップ殿下と前エディンバラ公は、フリーダムコミュニタリアンであるクルト・ハーンに導いてくれる光です。というのも、クルト・ハーンは、その前エディンバラ公の交渉によって、ナチスドイツからイギリスに亡命できたのです。そして、スコットランドにゴードンストウン校という革新的なパブリックスクールを創設するようになるわけです。

★これが世界の私立学校が加盟する魂のエリート集団であるラウンドスクエアの一号店です。クルト・ハーンはラウンドスクエアだけではなく、国際バカロレア(IB)の創設にも力をいれました。その一号店がイギリスのウェルーズにあるアトランティック・カレッジです。これもクルト・ハーンが創設にかかわっています。

★アトランティック・カレッジには30年前に訪れて圧倒されて帰ってきました。世界にはこんな魂のエリート学校がたくさんあるのだと。日本はどうだろう。学歴エリート校はたくさんあるけれど魂のエリート校はまだまだだなと。それ以来偏差値から解放された魂のエリート校を探しました。その想いで集まった学校と共に21世紀型教育機構の創設に尽力もしました。

★いわゆる偏差値が低くても魂のエリートはありえます。それは内村鑑三も提唱しています。最近では武漢の作家ファンファンも語っています。魂のエリートとは、弱者に接する態度が違うのです。弱者を救うということではありません。弱者は実はそのかけがえのない存在価値の光を放てば、もはや世を救う光となります。希望となります。弱者だと思われている人と共同してその光を放つのです。

★弱い人こそ強いのだというパラドキシカルな表現をするのが魂のエリートたちです。その魂のエリートのプロトタイプは使徒たちです。勤務校もその使途の1人の名称を冠に掲げています。

★ラウンドスクエアやアトランティック・カレッジのような学校にはなれません。世界の王家やグローバル企業の寄付でできている学校です。とてもその真似は現状ではできません。しかし、魂のエリートを育成する内面的環境は創ることができます。

★日本の文化は、コンパクトです。正岡子規の詩作の出発空間も極めて狭いですし、コルビジェの終の棲家も茶室くらいのサイズだと聞いています。茶室という狭い空間に宇宙を見出す、岡倉天心だと虚空というわけですが、小さい中に無限を見出す境地、時間なら瞬間に永遠を見出す境地。そんな内的世界の∞を感じる魂のエリートが育つ学校にしたいと。

★フィリップ殿下は、クルト・ハーンが校長時代にゴードンストウン校で過ごしました。全寮制の学校です。このとき殿下の家族の悲報が届きます。ハーンがそのことを殿下に伝えたということですが、どう伝えたのでしょう。殿下があらゆる悲しみの中で孤独であっても自主独立の自由の精神を打ち立てた教育がそこにはあったのでしょう。

★そのあらゆる悲しみは、殿下にとっては極限の体験だったでしょう。ハーン自身、ナチスと闘った極限の体験をし、極限の体験教育をゴードンストウン校とアトランティックカレッジで立ち上げたのです。極限の体験から得る気づきは、究極の問いを投げかけてくるからです。その究極の問いを引き受けるのが魂のエリートです。

★今の日本で、勤務校で、そのような体験をするのはなかなか難しいわけです。ですから、茶室的発想で、世界の痛みを感じる新しいコンパクトな体験を生み出す授業を考えたいと思います。

★そのヒントになったのが、冒険家であり文化人類学的な写真家である石川直樹さんの発想です。著書「いま生きているという冒険」のマインドを大切にしたいと思っています。

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