« 非属の才能教育(05)賜物と対話 | トップページ | 非属の才能教育(07)カウンセラーとオープン・ダイアローグ »

2021年4月 9日 (金)

非属の才能教育(06)モードチェンジと関係

★高校時代の体験が、卒業後の人生の足場だったり、あるいは泉だったり、原点だったり、心の居場所だったり、創造の瞬間の記憶だったり、それぞれだとは思います。いずれにしても、将来振り返ったとき、そこから成長した自分がいるのは、高校時代のなんらかの経験が生きていると思い起こすことができればよいと思っています。

Img_0835

★それからもう一つ、卒業して大学や社会に出たとき、幾つもの難題にぶつかり、難局に直面したとき、そのときにこそ乗り越える知恵を発揮できるようにトレーニングができていればと思います。そのトレーニングは、ツールとロールとルールを自在に使いこなす心身知の内的システム循環です。

★これをどういったらよいのか。心身知の内的システムは、環境の中で化学反応を起こすようにしてできあがっていきます。配線をつなぐようにしていくわけではありません。

★対話はつなぐように指示することではなく、化学反応が自発的に起こる条件設定を共にしていくことだろうと最近つくづく思うわけです。

★動きながら感じ・考え・創造し、行動していく環境を生み出す対話。以下にしたら可能か。これまた修行です。

★数学の先生と話していて、設定の仕方だなあと。心身知の関数関係が内的に構成されるようになるには、心身知が変化の中でモードチェンジをしていくことによってだと。

★麻布の平校長がモードチェンジの話をされたのは、そういうことだったのかと気づきました。そういえば、平校長も、もともと数学教師です。

★勤務校の場合、教師も生徒もどのようなモードチェンジを自然に組み合わせて活動しているのか観察し分析してみました。すると、PモードとRモードとFモードをその都度時間と空間と人間の「間」の重なり具合に応じて、モードチェンジをしながら感じ・考え・創造し・行動しているのが了解できました。

★その3つのモードが何かは、いずれ話しますが、この具体的な実存モードの経験が、ツールとロールとルールを自在に使いこなす心身知の内的システム循環を化学変化によって生成されるのだと思うようになりました。

★経験もなんでもすればよいというわけではありません。実存モードチェンジができる経験を設定するということですね。建築家や心理学者なら実存モードという経験のデザインがアフォードするというでしょうか。経済学者ならそのデザインがナッジするというでしょうか。

★しかし、実存モードの経験の設定のとき、教師の見守る情熱とユーモアとやさしさのこもった眼差しが注がれていることが大切です。この眼差しがあるとき実存モードの経験に魂が吹き込まれます。

|

« 非属の才能教育(05)賜物と対話 | トップページ | 非属の才能教育(07)カウンセラーとオープン・ダイアローグ »

創造的才能」カテゴリの記事

創造的対話」カテゴリの記事

PBL」カテゴリの記事

高校入試」カテゴリの記事

聖パウロ学園」カテゴリの記事