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2021年3月21日 (日)

八雲学園 共学1期生男子 プレゼンで人の心を動かす術教えます(4)

★Kくんの進取の気性に富んだ精神あふれるプレゼンの話に花が咲いたと思ったら、今度はYくんが語り始めました。「八雲は、本当にプレゼンの機会が多いんですよ。理科では、夏休みに1人1テーマについて自由研究して文化祭などでプレゼンします。ぼくは、毎年最優秀賞もらっているんです」とさりげなくそれでいて好奇心の眼は輝いていました。

Presentation

★毎年というのは、偶然ではなくYくんなりの戦略や作戦があるんですねと聞いてみました。どうやら今回は愚問ではなかったようです。「相手の心を動かすには、身近な物を選んで、そこに新たな見方を発見することですね。中1の時は、どろの着いた布を洗い落とす洗剤はどれかを多くの洗剤を買って実験しました。中2の時は、アボガドを選びました。食べごろを判断するのが難しいと言われているので、時間ごとに食べ比べる実験をしました。中3の時には、赤色のいろいろな材質と光の関係を調べました」と。

★一見身近な実験ですが、どれも化学の話ですね。それと味覚や視覚が結びつくように学年があがるにつれてアップデートしています。理科としてもおもしろいけれど、身近な問題を化学の力で解決する話です。その問題はわりと生活に根づいているので、スタンフォード大学で生まれて東大でも導入されているデザイン思考という手法です。文系だけど理系的なセンスも融合して実験をしているYくんの学びの姿勢が了解できました。

★感動していたら、今度はMくんが「マナー講習やシエラトンホテルでテーブルマナーも学べるのです」と。思わず理系志望のMくんがどうしてマナーに興味があるのと聞いてしまいました。またも愚問でしたが、驚きの回答があったのです。「社会的地位の高い人と食事をしたときにマナーはコミュニケーションの一環として必要ですよ。それも相手の心を動かす大事なプレゼンテーションです」と。

★そこに飛ぶのかあと私の心の叫びでした。ウェルカムの精神とかホスピタリティは社会に出たときに大切だとは八雲の先生方はたしかにいつも語っっています。しかし、偉い人と話すシチュエーションを再現しての話ではありません。

★Mくん、そしてKくん、Yくんもですが、ここでいう社会的地位の高い人とは、実は自分の研究や企画をプレゼンして耳を傾けてくれる人ということでした。具体的には出資者や社長だというのです。

★まままさか起業とかということ?とおそるおそる聞いてみました。二つ返事で「興味あります」と3人がハモりました。起業体験セミナーとかあるのですかと尋ねると。これまた二つ返事で「はい」と3人。そして、ただし普段の授業で行うというのです。

★公民の時間に株式学習ゲームというカリキュラムがあり、その中で起業して資金調達するためのプレゼンを行うプロジェクト学習があるということです。製品や仕事のコンセプトは言うまでもなく、大事なことはいかに相手と信頼をつくるかということだそうです。ウェルカムの精神、ホスピタリティ、相手の心を動かす、身近なものの解決・・・などが3人の内面の中ではきれいにつながり循環が生まれているということが了解できました。

★そう思ったとき、またも近藤理事長・校長が声をかけてくれました。「八雲学園は教育の総合力を大事にしているんです」と。もちろん、私の記憶の中でリマインダーが立ち上がったというわけですが。

★3人は、この魅力的な教育の中で自分が変わったことを自覚していると言います。だから自信をもって後輩に八雲学園を共に楽しんでほしいのだと。その声は次回最終回でご紹介しましょう。

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