八雲学園 共学1期生男子 プレゼンで人の心を動かす術教えます(2)
★八雲学園の魅力について現中3生で、4月から高1になる男子在校生にインタビューしておもしろいのは、じゃあ自分は英語について語りますとMくん。最初に話したKくんと話が重ならないように気遣いを見せてくれるのは、さすがウェルカムの精神を大事にしている八雲学園らしい自然体の姿勢です。
★Mくんが語るには、「自分は中学に入るまで、英語らしい英語の勉強はしていなかったのですが、3年間で英語力がついたと実感しています。英検3級も取れています。次もチャレンジしたいと思っています」と。
★英語が得意と言うことは、将来もう国際関係か何かの仕事につきたいのですかと尋ねたところ、「いや具体的には決まっていませんが、理系に進み、研究したいと思っています」というのです。
★しかし、なるほどなあと思ったのは、なぜ英語力がついたのか、その理由をきっちり語っているのは、たしかに理系的なセンスを感じさせます。「毎年イングリッシュ・ファン・フェアを体験できるのですが、ネイティブスピーカーの方々に、趣味や文化についてインタビューしながらコミュニケーションして、通じると嬉しいし、毎年手ごたえを感じています」と。
★「それに、YESという自分のペースで英語を学べるe-learningのシステムがあって、これはモチベーションがあがります」ということです。菅原先生によると、彼ら1期生からタブレット型PC1人1台の環境にしてきたので、今年の4月で中1から高1までは、その環境になるということです。こうしてZoomで資料を共有したりチャットしたりするのもスムーズなのは、その環境を使って、すぐにオンライン授業を開始できたからだということです。
★それにしても、理系に進むのに英語に興味があるというのはおもしろいですねと問うと、それは愚問でした。「理系に進むと、論文を読むにしても、プレゼンするにしても、海外の方も参加するのが当たり前ですから、英語は使います。大切だと思います」とあっさり回答されてしまいまいました。
★英語という言語は、かつて大学受験のための教科学習の1つでしたが、今や完全にキャリアデザインの一環なのだと思い知らされました。現状ではさりげなくMくんは語っていますが、中3までに英検3級をとったということは、高校卒業までには、準2級、2級、準1級までは、順調に進むでしょう。八雲学園は、C1英語を目指す環境になるので、1級も夢ではありません。八雲グローバル教育のロードマップを順調に歩いているといえましょう。
★そしてYESというシステムは、海外協定大学推薦制度(UPAA)加盟校の一環として行っているシステムです。今年も同制度を活用して世界大学ランキング100位以内のマンチェスター大学をはじめ、海外大学に4大学に合格しています。3年後Mくんたちにもその門戸は開かれているわけです。
★インタビューをしていた時期とちょうど同じころ、大学通信が「学習塾が勧める中高一貫校ランキング2020 グローバル教育に力を入れている中高一貫校」という記事で、同校のことをこう記事にしています。
「トップの八雲学園は2018年に中学が、21年に高校が女子から共学化。アメリカ西海岸に海外研修センター「八雲レジデンス」があり、海外研修や留学を積極的に実施するなど、伝統的にグローバル教育を重視している。高い英語力を身につけ、他国の文化を理解し、多角的にものごとを捉えることができるグローバルリーダーの育成を目指す。卒業までにCEFR(セファール)C1レベル到達を目標にしている。さらに、20年度より海外協定大学推薦制度(UPAA)を導入し、海外大学進学も推進している。17年にラウンドスクエア(世界50カ国の私立学校200校が所属する国際私立学校連盟)に加盟し、活発な交流を行っている。」
★3人は、自分たちのグローバル教育は当たり前の環境であると思っているかもしれないが、この記事を読んだら、どんなに恵まれたカリキュラムデザインが創意工夫されているのか改めて感動するでしょう。そして、共学1期生として、この環境を十分に使い切ろうと思うに違いありません。菅原先生によると、生徒たちが共学校を創っていくという誇りと自覚を十分にもっている姿勢に、自分たち教師が勇気づけられるのですということです。
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