GLICC Weekly EDU(27) 大妻中野教頭諸橋先生 グローバルアドミッションとクオリティの時代を語る
★GLICC Weekly EDU 第23回「New Power Schoolへの道ー大妻中野中学校・高等学校 諸橋先生との対話」は痛快でした。諸橋先生のNew Power Schoolへの想いがさわやかで、大妻中野の強みも直面している課題もオープンに語っていただけたのです。もちろん、直面している課題を解決するための新たな教育のアップデートの話題もでました。
★そしてこの直面している課題こそ、大妻中野の問題だけではなく、時代の風潮でもあり、その風潮を解消するのもNew Power Schoolでなければできないということに改めて気づきました。そして大妻中野は俊足にそこに対応する教育デザインをしているのです。
★詳しくは、上記の番組配信をご覧いただきたいのですが、この課題が何かは、重要なだけに、何度繰り返してもよいでしょう。それはチャレンジ精神の停滞及び不安の時代ということです。
★大妻中野のグローバリリーダーズコース(GLC)は、6年目をむかえているわけですが、当初は3級くらいの生徒もチャレンジし、合格して、6年間で伸びてきたわけです。来春、GLCの大学合格実績が出ますが、今年も東大に合格した生徒がいますから、それに続きてさらに多くの実績がでると期待できそうです。
★今では、GLCの3分の2が帰国生です。1つの基準である英検で準2級以上の生徒がチャレンジしてきます。14%はすでに準1級を取得しています。そうなってくると、3級4級の生徒の中には、4級でも入れるという英語入試を行っているところに流れて、大妻中野にあえてチャレンジしなくなる生徒もいるというのです。
★諸橋先生は「英語の技術だけではなく、グローバルな文化や多様性の環境を手に入れると考えて頂けると、大妻中野の環境は最適で、チャレンジしないのはもったいないのです」と語ります。しかし、今年はコロナ禍ということもあって、不安が時代の根底に流れています。
★その不安を解消するためにも、大妻中野の教育は最適であるのに、そこに気づかれないのがもったいないのだと。
★そこで、その不安を解消できることを共有する広報活動を行っていくのだけれど、ただ大丈夫ですよと言ってもグッとこないでしょから、教育内容を柔軟に対応できるようにするということです。
★アドバンストコースに入っても、毎年GLCに行ける英語のレベルに成長し希望すればシフトできるようにしていることをもっとアピールするのですが、そのシフトは個人が1人で頑張るだけではなく、サポートシステムも創ろうということでしょう。
★このきめ細かいサポート体制が個別最適化を生み出していく大妻中野の面目躍如です。
★今年GLCから東大に入った生徒は理科二類に進みました。GLCは当初文系に進む生徒を想定していましたが、その生徒がグローバル=文系は世界の常識ではないのだから、グローバルだからこそ理系も作って欲しいと提案したそうです。先生方は、たしかにと、すぐに動いてGLC理系コースを作ってしまったというのです。なんと柔軟で俊足な!
★今年もGLCから理系に進む生徒が増えているそうです。
★New Power Schoolの醍醐味は、この生徒1人ひとりにいかに柔軟に対応できるかという俊敏力の強さなのですが、大妻中野はその典型的な組織です。
★諸橋先生は「システム」という言葉を頻繁に発します。一般に、学校の先生は、システムということばをあまり使いません。マシーンモデルをイメージするからでしょう。
★しかし、大妻中野のシステムは有機的なつながりや、熱い血が流れている血液循環システムに近いイメージです。このパトスのシステムからこれでもかという量の教育プログラムが行われています。そしてそれが量は質を生むという基礎になっていますが、量が質に転換するには、教員全体が一丸となってビジョンをアップデートしながら共有していく構えがなければなりません。
★大妻中野は、このエネルギーが持続可能になっています。なぜでしょう。それは、今回の番組に出演してくださるときの諸橋先生の準備の姿に現れています。徹底的に学内リサーチをしたそうです。担当の先生にインタビューして、改めて自分の学校のモニタリングをしたのだそうです。モニタリングの対話が柔軟にできる学校組織なのです。そりゃあ発展の速度が速いはずです。
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