GLICC Weekly EDU(23) 麻布と開成の算数の入試問題の比較スタディーを通して見えるコト シンプルな学び方と思考の癖
★昨日のGLICC Weekly EDU 第18回のテーマは「2021年中学入試問題分析3-開成中と麻布中の算数の出題を比較し、その共通性や違いに迫る」でした。GLICCの数学科主任の申先生による麻布と開成の比較スタディーを通して、算数や数学のシンプルな学び方あるいは思考の癖を形づくることが大切であり、何も難しいことではないことが了解できました。
★シンプルな学び方というのは、「思考実験」ということです。試行錯誤をしながら、ルールやパターンを見出していく、そしてそれを公式化する。そのルールやパターンが隠されている現象を分析する。また新たにパータンを発見する。といった「思考実験」です。
★それが、「思考実験」をせずに、公式やパターンを覚え、それを適用するトレーニングばかりしていると、自らパターンを発見できなくなる可能性があると申先生は語ります。
★思考実験のプロセスは、適用できることばかりではなく、適用できない失敗を重ねその経験が直感的にこのプロセスで行くとうまくいかないという非適用パターンも身体化するということでしょう。
★思考実験によって、「適用」と「非適用」の経験の両方を積むことが学び方の本意ですが、中学入試では、この「思考実験」をしなくても条件反射的にできる、つまり公式や既習パターンを適用するだけで解けてしまう問題もたくさんでます。
★入試という局面だから、それでよいのだけれでも、授業で学ぶときは、あくまで、思考実験というプロセスを前提として、適用パターンのトレーニングをするということです。
★思考実験とトレーニングの両方が必要です。トレーニングだけになる学び方では、入試を突破できないということ以上に、中高大そして社会に進んでいく中で、躓きが多くがなるということでしょう。思考実験ありきのトランジションの必要性ということなのです。
★この算数・数学の学びは、実は言語の学びにおいても同じことが言えます。これは、構造主義→生成文法→認知言語という流れの中で創られていますが、申先生の数学的な思考実験の方法論と重なるところが多く、驚きました。
★GLICCの代表鈴木さんが教科横断型のクリエイティブコースを創っている意味は、この学びのフレームあるいは思考のフレームが共通しているからできるという意味だったのです。
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