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2021年2月18日 (木)

新しい教育社会(29)New Power School市場をつくる工学院

★昨夜というか真夜中、工学院の教務主任田中歩先生とZoom対話をしました。振り返りと逆振り返りをしていました。もうすぐ高3生が卒業するのですが、この学年は、工学院の21世紀型教育改革の本格実施の1期生です。中1から入学した生徒も、高1から入学した生徒もいずれも新しいコースで出発しました。

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★その成果が多方面にわたってでたわけですから、その振り返りとさらなる飛躍のための対話でした。自分の学校だけではなく、御三家ピラミッド市場に対し、New Power School市場をつくるのに大きく貢献しました。

★これは画期的なことなのです。今まで注目されてきた新興勢力の学校といえども、偏差値競争の御三家ピラミッド市場の中でポジションゲームをしてきたわけです。

★そこでの問題は、近代文明が引き起こしてきた問題と同様の構造があるのはいうまでもありません。むしろ、その象徴でしょう。

★それに対し、その引き起こした問題を回避する新しい子どもたちの居場所をつくらなければならないというNew Power Schoolをつくることを今年の卒業生を迎え入れたときに断行したのが工学院です。聖学院をはじめ10校強の仲間とコミュニティをつくりNew Power School市場形成のインパクトを生み出してきました。

★途中、謎の学校とか、PBLやICT教育をやって大学受験がうまくいくのかとか揶揄されましたが、生徒が生き生きと活躍している姿をみて、だんだん市場の理解がちがってきました。御三家ピラミッド市場からNew Power School市場に参画した大妻中野などの勢いもまたすさまじいものでした。

★御三家ピラミッド市場に押し込めれ、その中で偏差値という尺度だけで教育を語ることに真っ向から反対し、受験市場の中で孤軍奮闘していた桐朋女子なども、再びこのNew Power School市場拡大の過程の中で脚光を浴びています。

★工学院の経営陣がビジョンを掲げ、田中歩先生をはじめとする先生方がワンチームになって、生徒と一緒にNew Power School市場をつくってきた動きが、ウネリを生み出したわけです。

★同校の高3の仲野さんや郷野さんと対話して、たしかに、彼ら高3生が、工学院の新しい歴史のページを描いたと同時に、彼らは意識していないかもしれませんが、多様な尺度で才能をエンパワーする成長の基準(思考コード)が生かされるNew Power School市場づくりに貢献したのです。

★御三家ピラミッド市場が生み出してきた、あるいはこの市場を支える日本社会。この社会が変わることは時代の良心の野望です。その声に耳を傾けて、それぞれがアクションを起こしているNew Power School市場。

★しかしながら、歴史というのは、デストピアエネルギーとユートピアエネルギのぶつかり合いが生み出す化学反応の軌跡ですから、タフにNew Power School市場を広げる覚悟が必要なのだと田中歩先生は語ります。

★そのための構想をいろいろ対話しました。4月以降の田中歩先生のさらなる活躍をご期待ください。

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